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レックのmのレビュー・感想・評価

レック(2007年製作の映画)
2.7
消防署に取材に訪れたレポーター一行は、深夜に入った通報の現場へと、消防士たちと共に同行する。なんだか異様な空気感に包まれたアパート内で、ビデオカメラが映したものとは……?

という感じの内容。POVの良さや面白さをぎゅぎゅっと詰めた作品だなあという印象。解けていない謎や不透明な部分はシリーズを通して観て行けば明らかになりそうなので楽しみ!

「なんでわざわざそんなところに…!」「やめておいたほうがいい!」と言いたくなるような行動をする登場人物たちにハラハラしたり疲れたりしたなあというイメージがありました。つかれた……。

ただ、映像の撮り方の「静」と「動」のギャップが大きくて、そこでもとても引き込まれました。パニックになりながら逃げ回る、血しぶきが上がるのを震える手で映す、という騒がしい「動」の映像だけでなく、撮影者本人が写っていることに気付かず近寄ってきているのが静かに捉えられていたり、仲間割れに一度落ち着き疲労感を見せなり、といった「静」の映像もあったことで双方が引き立っていたのが魅力的でした。

個人的には床に置いておいた、「カメラのレンズを、無邪気さゆえに指でなぞって指紋をつける子ども」というワンシーンがとても好きでした。必要のない、伏線でも何もないシーンではあれど、フェイク・ドキュメンタリーらしさ、リアリティを出すという点においてとても効果的なカットだなあと!
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