konoesakuta

ゲームのkonoesakutaのレビュー・感想・評価

ゲーム(1997年製作の映画)
4.2
傑作。

こういう映画に理屈なんて求めちゃいけない。そううまくいくかよなんて思っても、片目をつむってでも楽しんだモノ勝ち。騙されないぞーなんて思っている人は絶対に騙された方がいい。あっと驚くラストにはあっと驚いた方がいい。

不穏であることは非常に重要で。

設定は荒唐無稽だがまさに「ゲーム」。このゲームがニコラスのあらゆる可能性を網羅していると感じ、彼の絶望を一緒に体感できたら最高。そうすればオフェンスに転じるニコラスをどんどん応援し始める。

それにしてもオチがしっかり用意されているからやりたい放題だな。事件が起きること起きること。細かい仕掛け一つ一つに観てる側は振り回されること請け合い。何せこれはゲームなのだから。張り巡らされる伏線に次ぐ伏線。

それでいて物語はしっかり進むのだから驚きである。破綻寸前なのに。

持ち上げられてから落とされるより、落とされてから持ち上がる方がいいよね。そして人生を豊かにするゲームとは素晴らしい。

二回三回観ると細かいことが発見できて楽しい。