しう

スリ(掏摸)のしうのネタバレレビュー・内容・結末

スリ(掏摸)(1959年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

実際どの様に意図されて撮られたかは関係ない。
言葉では言及するも掏摸の善悪になど目もくれていないように見える。
競馬場での2度目の行為は危険に気づかなかったわけでも裁きを求めた訳でもない
ただ出来ることをやらずにいれなかった、そんなふうに見える。
本当に老母の金はミシェルが盗ったのだろうか。言葉ではそんなふうに語られてもジャンヌの美しさにただ善だけを見れるような眼は僕にはもう無い。
映らない出来事には真実が無いのが映画ではないか。
ただ自分の感じ方がおかしいのだろうが、ミシェルが母の金を盗ったと言う時、ジャンヌがそれに反応し「そんな」と反応する時何かがひっかかるのだ。
マリカ・グリーンの、マルタン・ラサールの逡巡なのか嘘なのかは分からない。
他のシーンとは違う何かを感じてしまってこんな変な感想を書いている。

ただ喜びのために美しく撮られたあらゆる出来事なのだと思えば物語などどうでも良い。
しう

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