ともや

帝都大戦のともやのレビュー・感想・評価

帝都大戦(1989年製作の映画)
2.9
前作がB級映画を金の力で無理やりA級に押し上げた映画だとするなら、今作は金をかけてひたすらB級に徹した感じ。貶してるわけではないです。

第二次世界大戦末期、東洋一の電波塔を使って呪詛を世界中に送信し日本を勝利に導かんとする、みたいな設定とか世界観は相変わらず最高。

監督が変わったおかげでキメッキメの画は減ったけど、霊力を操る男女の悲恋をセリフに頼らず自然な演技やリッチな映像美なんかで表現してて良くできてる。名優・丹波哲郎の演技も光る。

有楽町空襲とか日劇大爆発とかの派手なシーンは今回もあるけど、そっちよりも明らかにゴア描写にやったら力を入れててトラウマ度は断然上がってる。少女の身体がグチョヌメの虫になったり、加藤雅也の背中がガバッと抉れたり。

極め付けは恐怖と邪悪の最凶MIX状態と化した嶋田久作のグロテスク祭りである。幼女の身体になる嶋田久作・顔の皮が剥がれて目玉が飛び出る嶋田久作・圧縮される嶋田久作…etc。「今日はグロテスクな嶋田久作が見たいな〜♪」なんて日にはオススメの一本。
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