最近の映画記録、先週観た「イカロスとミノタウロス」のこと。EUフィルムデーの鑑賞4本目。

ルクセンブルクの作品で、監督は元ピクサーのアニメーター。

これはかなりよく出来ていて、演出力を感じる。
絵も話もバランス良かったです。

ストーリーはベースのギリシャ神話と8割程度は同じ。
相違点は、迷宮の完成前のアステリオス＝ミノタウロスは王城内に幽閉されており、ダイダロスの息子イカロスと親友になる点。

ストーリーの主人公はイカロスで、ジュブナイルっぽくなっている。

キャラは、メインキャラは3Dトゥーンで、動きは手付け。
髪とかはイマイチだが、フォルムはけっこう良い。
モブキャラ達は2Dイラストっぽい感じ。

暗黒の迷宮内の戦いは、黒バックの2D作画で、ここはかなりイイ。
カロリーを抑えつつセンスの良い作品。

ピクサーのアニメーター、カルロ・ヴォーゲルが監督した神話ベースのファンタジー。

予告の時点で美麗な色彩に心惹かれていたものの、実際の本編はCG、手書きアニメ、切り絵風〜と様々なテイストが織りなされており、満足感の高いルックに舌鼓が打てる内容だった。シーン単位の演出も柔軟で楽しく、何より白牛のミノタウロス、デザインが秀逸だ。

ただ、肝心のお話が「イカロスとミノタウロスが親友だったら…？」というifを活かせているとはあまり思えない内容で、そこはやや残念。画の完成度がすこぶる高いので、もう少し、湿度の高いドラマとして盛り上げてくれたら…と思わず欲張ってしまう。