青山

学校の怪談の青山のレビュー・感想・評価

学校の怪談(1995年製作の映画)
3.5
うひひひひひひひ。

夏だな夏だな夏なんだな。というわけで、夏休みのない社畜の私はこれで夏休み気分を満喫しました。5000億円欲しい。

作られたのが私の生まれたくらいの頃だからなのか、子供の時には通って来ませんでしたが、あの時通らなかった道を歩き直すのもまた良きですね。

冒頭、めっちゃチョイ役で笹野さんが出ててびっくりしたと同時に、メリーさんからのアレのシュールさに笑ってしまったのでもう心は夏ってました。
棒読みの子供達と棒読みの大人たちが可愛く、棒読みがここまで味わい深い映画もなかなかないことでしょう。

ストーリーとしては校庭にあったハニワが壊れて、その中に封印されていた色んな怪異がふわ〜っと旧校舎に解き放たれてしまう......という反則技級に何でもありな設定です。
そして、その何でもありを目一杯活かして方向性のてんでバラバラなホラーなものたちが一つの画面に会するカオティックな状況がステキでした。
だって外国のお菓子のパッケージに印刷された怪しげなキャラクターみたいな猿から、いきなりゴア度を増してくる人体模型氏、さらには怪談の枠を超えたSF的モンスターまで幅広すぎます。猿可愛かった。

また子供達も可愛い。ゲロの兄弟とかめちゃ可愛いし小生意気な初恋少年の服のダボダボ感とか可愛い。私は大学生まであのくらいダボダボな服着て周りに引かれてたけど小学生なら可愛い。あとヒロインの女の子可愛い。小学生の時クラスにいたら絶対に好きになってました。

そしてしっちゃかめっちゃかした後のラストの余韻よ。特別な時間が終わってしまう寂しさと、その思い出を胸に二学期を頑張れるという前向きさがまさに夏休みの終わり。大人になってみると何かが終わることに対する反応が「無感動」か「絶望」の2択しかなくなってしまいますので、こういった終わりの切なさと爽やかさ3:7くらいのブレンドが沁みるものである。泣きたくなるくらいのノスタルジーがぼこぼこと湧いてくる良き映画でした。
青山

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