スペイン内乱に敗れ、故郷を離れフランスに逃れた人民軍リーダー、グレゴリー・ペック。内乱後もゲリラとして活動する彼を狙う警察署長、アンソニー・クインは、彼の母親の危篤を利用し、誘き出そうと罠をかける。内乱後、20年を経て老いた彼には、神も、金も、伴侶もなく、勇気すら、無くなりかけていた。という渋い内容。一人の子供が、狂言回しとして彼の運命を誘う。また彼を助けようとする、神父にオマー・シャリフ。聖書から引用された題名通り、彼らを天使としてみることも、できる。時として、男は、無謀だとしてもやらなければならない事がある。神に、背いても。またそれが、神に殉じていようとも。ペック・クイン・シャリフと3人の豪華共演。真昼の決闘でも描かれた老い・人の人生の無情。フレッド・ジンネマンが再び描く佳作。光と影が美しく、撮影も見事。ニューシネマ以前の作品だが、深い味わいとともに、先取りしてます。ピレネーをいく、ペックがかなりかっこい。昭和残侠伝みたい。