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チャーリー・ウィルソンズ・ウォーのodyssのレビュー・感想・評価

3.2
【アメリカの政治的現実】

(以下は15年前にこの映画がロードショウ上映された当時に書いたレビューです。時代を考慮してお読み下さい。)

マイク・ニコルズ監督作品。 
1980年頃が背景となった映画。

美人秘書など周囲を若い女で固めて享楽的な暮らしを送っていたお気楽なアメリカ下院議員 (トム・ハンクス) が、ふとしたことからアフガンが侵攻してきたソ連軍に踏みにじられているのにアメリカがイスラムとの関係などなどからろくな武器援助もしていないことに気づき、迂遠な手段をとりつつ現地人に武器を供給しようと政治的な活動にのりだす、というお話。 

こういう筋書きなので、「今なぜ反ソ映画か」 なんてリベラルなお歴々から文句がつきそうだが、対ソ連戦略とイスラム諸国という異なる次元の問題をなんとか妥協させながら政治的な根回しを固めていくあたりの描写は、アメリカの現実政治を知る上ではそれなりに面白い。 

ただし、それは映画的面白さとはいくぶん違ったものなので、見ていて楽しめるかというと、どうかなと言うしかない。 

女優陣では、すでにトウがたっているジュリア・ロバーツなんかより、下院議員といつも行動を共にする美人秘書のエイミー・アダムスが初々しくてチャーミング。
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