スタンダード

チャーリー・ウィルソンズ・ウォーのスタンダードのレビュー・感想・評価

5.0
【中東の現実(チュートリアル)】


ソビエト連邦
       ⬇︎
       ア
トルコ    フ パ
   イラン⇦ガ⇨キ
イスラエル  二 ス
       ス タ
       タ ン
       ン


1979年、
赤いソビエトがアフガンを攻めます。
ソビエト連邦➡︎アフガン


戦禍を逃れるため、
アフガン国民は隣国へ避難します。
アフガン⇨パキスタンorイラン


【チャーリー・ウィルソン】


アメリカの下院議員であるチャーリーは、
『女性がとっても とっても とっても 大スキ』
です。


彼はそれと同じぐらい、
『正義感の強い人物』でもあります。


それだけに彼が、
『パキスタンで目の当たりにした』
『アフガン難民の惨状は』
『信じ難い現実』
でした。


【失敗は成功の母…本当に?】


地雷により重傷を負った
アフガンの少年が、
『油断した』
と発言していました。


『子どもが油断しないで』
『誰が油断するんだ?』


『油断は子どもの特権』であり、
『油断と失敗を繰り返す』ことで
『子どもは成長する』はず。


にも関わらず、
『アフガンの子ども達にとって』
『油断と失敗は最期を意味する』
のです。


【戦争ではなく虐殺】


ソ連の兵士がヘリで
『アフガン市街地を空襲するシーン』は、
『テレビゲームのようなチープさ』です。


しかし
『敢えてチープに見せる』ことで、
『ソ連兵がアフガン侵攻を』
『テレビゲームのように捉えていた』
と伝える演出かもしれません。


【チャーリー・ウィルソンズ・ウォー】


『ソ連に対する怒り』
を募らせたチャーリーは、
『アフガニスタンを救うために奔走』
します。


人気者チャーリーは
嫌われ者ガストと組んで、
アフガンへの軍事支援に乗り出すのです。


『自身のスキャンダル』や
『女性の香りを隠れ蓑』にして、
意図(アフガン支援)が悟られぬよう
細心の注意を払い行動します。


【戦争の英雄≠建国の父】


やがて
チャーリー・ウィルソンは、
"戦争の英雄"として
語り継がれることになります。


しかし彼が
"建国の父"となるためには、
あまりにも多くの障壁がありました。


とは言え
チャーリーの立場は、
あくまでアフガンの"支援者"であり
"外部の人間"であることは事実です。


そんな彼に
建国の親代わりをさせるのは、
かなり無茶な要求だと思います。


もしも
『アフガン内部の指導者』が、
『チャーリーと同じ志の持ち主』
であったのなら、
今の中東情勢も
少しは変わっていたのかもしれません。