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男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花のmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

3.3
渥美清主演「男はつらいよ」シリーズの第25作。
マドンナは、第11作の「寅次郎忘れな草」、第15作の「寅次郎相合い傘」に続き3度目の出演となるリリー役の浅丘ルリ子。
(1980)

どさ回りの歌手リリーから"沖縄で入院中"との手紙が届き、寅次郎は苦手な飛行機に乗って急きょ沖縄へ。
退院したリリーと寅次郎は、ある家で、夜は別々の部屋で寝てはいるが“半同棲”と思われるような生活を始める。
その一方で寅次郎は、水族館でイルカと戯れる地元の娘と浮かれる…。

~白浜節~
「我んや白浜ぬ 枯松がやゆら 春風や吹ちん 花や咲かん 二人やままならん 枯木心」
(あたしは白浜の枯れた松の木なのか。春になっても花は咲かない。好きな人とどうして一緒になれないんだろう)

「私(あたし)たち、夢見てたのよ、きっと。ほら、あんまり暑いからさ。
夢だ、夢だ。…あ~あ、夢か?」

"真夏の世の夢"(シェークスピア)

私にはなぜか陳腐な「男はつらいよ」シリーズだが、その理由解明のため見返している。
この映画は、笑いと脚本のセンスのなさ(薄さ)にずっと我慢だが、終盤
「リリー、俺と○○か?」(前作と言う人物が交替)辺りから急きょ挽回。
そして、パッと明るく締めるバス停でのラストシーン。渥美清の演技(表情と会話)が活きていて、とてもよい。
なお、「男はつらいよ」シリーズの中では、第17作「寅次郎夕焼け小焼け」(マドンナは太地喜和子)、第29作「寅次郎あじさいの恋」(マドンナはいしだあゆみ)が割によかったと記憶しているが、ストーリーはもう覚えていない。
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