Shizka

白い嵐のShizkaのネタバレレビュー・内容・結末

白い嵐(1996年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ふーん、帆船の専門学校でピースボート的なものかあ、と思って見ていたら想像以上の中身だった。

超絶ショックなイルカ! なんとイルカを! あ、あれロボットだよね? まさか本当のイルカに銛を撃ったりしないよね? 1995年、フリーウィリーが出ていたくらいだから、まさかね。まさか。とはいえショックだったけど。

そしてキューバである。アメリカ主導の映画とはいえ、まるで海賊のような描かれ方をするキューバ、いや、ちょっと悪様に描きすぎでは?と思ったけどまあね、アメリカ映画だからね。

最終試験でメデタシとなるのかなと予想していたらあのホワイトスコールである。タイトル回収していないので気になってはいたけれど、あっさりと朋友を亡くすという、、

少年たちは多くのことを学んだのであった、おわり、と思ったら、後日談の思いっきり現実の汚いところまで剥き出しにして、最後はお決まりの感動に持っていく。この組み立て方、素晴らしく、大満足。

あまりに多くのことを詰め込みすぎて、ひとりひとりに焦点を当てづらく、あんなに狭い船内でもモブに徹するしかない人もいて、チャックの接着剤とかフランクの苦悩とか船長との絆とか、たしかにひとつひとつを見ていくと薄味ではある。

どちらかというと小説向きのテーマだったのかもしれないけれど、あれだけの要素があるのにしっかりまとめて観賞後に満足させる映画はそんなにないだろう。

観賞後にもいろんなシーンが思い出される、印象的ないい映画だった。
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