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自殺サークルのGTのレビュー・感想・評価

自殺サークル(2002年製作の映画)
4.4
女子高生が集団で電車に飛び込み自殺をする事件がきっかけに、日本中で自殺事件が次々起こるという内容。
冒頭の女子高生自殺シーンのインパクトがとにかく凄く、ネット上でも少し有名。女子高生50人が手を繋いでホームの脇に立ち、「いっせーの、せっ!」というこれから死ぬ前とは思えぬほどの無邪気な声を上げて一斉に線路へ飛び出し、ドバドバと血を噴き出しながら電車に轢き潰される光景は妙に明るいBGMと相まって、人によってはトラウマになりかねないほどの衝撃だ。
後を追うように死んでいく一連の自殺騒動を、刑事たちが調査していくのがこの映画の基本的なストーリー。事件現場に残される人の皮膚を繋げて渦巻き状にした謎の物体やら蝶の刺青やら意味不明なことばかり喋る子供やらアイドルグループであるデザートやら、膨大な量の伏線らしきものが散りばめられるものの結局何一つとして明らかにされることはない。つまり「考えるな、感じろ」系の映画。園子温監督の思想というか哲学が反映されているような意味深なセリフが多く、「あなたとあなたとの関係は何ですか?」や「勝手に生きろ」という言葉からは、後の園子温映画に通じるような考えを、感じ取ることができるかもしれない(知らんけど)。
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