ジャッキーケン

自殺サークルのジャッキーケンのレビュー・感想・評価

自殺サークル(2002年製作の映画)
3.7
冒頭、新宿のプラットホームで50人の女子高生が手を繋ぎ、一斉に線路に飛び込むところのインパクトが強すぎる
ここの見方で評価が変わってきそう
個人的に序盤の集団自殺描写は面白おかしくて好きですよ。学生連中の軽いノリでバタバタと死んでいく描写とかこの映画を「不謹慎だ!」とか思っちゃう人はイーライロスの映画を見てガチギレしてそう。

冒頭の一斉自殺を皮切りに警察がこの事件は事件なのかそれとも単なる自殺ブームなのかを追っていく、普通にサスペンスとして見応えがあるし「セブン」的な末路が良かった。

これからの将来に不安を持つ学生
型にはめられた通りに生きていくしかない主婦
自分とはなんなのか?あなたとあなたの関係は?
みんな自分が生きたいように生きてるのか?
自分を失って生きてるのは死に等しい
電車の中で映し出される目の死んだ乗客たちは園子温のメッセージを具現化させている。困窮した社会から逃げ出すため人様の迷惑にならないよう自殺してしまうという理屈をコミカルな劇調に出てくるワンシーン、悪趣味なホラー映画の皮を被った痛烈な風刺が突き刺さる社会派映画