こぅ

グリーン・カードのこぅのレビュー・感想・評価

グリーン・カード(1990年製作の映画)
4.5
久々4回目の鑑賞。

第48回ゴールデングローブ賞 作品、主演男優賞受賞
(ジェラール・ドパルデュー)。

【いまを生きる】等の名匠ピーター・ウィアー監督による、
ビターな大人の【ラブ・ストーリー】。

アメリカでのグリーン・カード(永住権)が欲しいジョージ
(ジェラール・ドパルデュー)と植物の温室付アパートに
住みたい独身ブロンティ(アンディ・マクダゥエル)の偽装
結婚、【実質2日間】の物語。

馬の合わない2人が、、

まんま、それ以上でも以下でも無いベタで【王道的】なの
だが、脚本と役者陣と監督の演出力が、【それ以上】に押し
上げている。
特に主演2人の繊細な表情、動作の演技から汲み取る事が
出来る。

冒頭から、簡潔な脚本で、テンポが良い。2人は、アントン
(ロナルド・ガットマン)を介して、カフェ・アフリカで
初合い〜結婚〜はい、さようならするのだが、、世の中そんな甘くは無い。

移民局の2人別々テストが、2日後に控えていた、、

お互いでは無くブロンティは、ガサツなジョージがダメで、
周りにも結婚を隠していた。
しかし、テスト合格の為にはやむを得なく一緒に住んでお互い
を知る必要があった。

ブロンティの女友達ローレン(ビビ・ニューワース)と偶々
出会って母の晩餐会に招待されるシークエンスで、ブロン
ティの予期せぬ最悪の事態が、、
ここでのジョージの【振る舞い】は、本編屈指の名シーク
エンス。

初見から今回も【緊張して笑って泣ける】を僅か数分で見事に
凝縮していると言える。

これを境にブロンティの気持ちにも大きな変化が。
その晩のジョージの過去話や就寝前の微妙な駆け引きが
ドキドキさせる。

ジョージの言う信念、
「人の心は愛と憎しみが半々で、全てを愛せるなんて嘘っぱち
、善と悪がある」は納得。


テスト前日、メモを取ったり、思い出偽写真を撮影。

やり過ぎ感あるけど、中々微笑ましい。

いよいよテスト当日、不合格になれば、ジョージは強制送還、
ブロンティは、温室とはおさらば。
観ているこちらも緊張する、、


作中、2人は決して最高点まで到達しないもどかしさが、
また良い。

ラストは、2人にとって◯◯◯であろう。

最初野暮ったいジョージが、最後は素敵に見えるのは演技か
演出か。


*アンディ・マクダゥエル(32)の絶頂期の逸品。
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