東京で音楽活動をしているユカリ(xiangyu)は、自分のアーティストとしての将来性を信じきれず、思い悩んでいた。 そんな中、ユカリは大学の同級生であるダンサーのサヤに誘われ、釧路にある阿寒湖アイヌコタン(「コタン」は、アイヌ語で「集落」)を訪れることに。 アイヌコタンは〈創り作り手の街〉とも呼ばれており、人々の暮らしの中に伝統的に受け継がれた木彫りや刺繍、歌や踊りが息づいている。 さらに、アイヌの世界観では、山や川、動物、樹木といった自然物や、火や雷などの自然現象、道具などに「カムイ」が宿ると信じられていた。 ユカリはアイヌコタンを巡りながら、人々が日々の営みの中でカムイの存在を全身で感じることで、自分自身と世界とのつながりを捉えなおしていく。