幼少期、思春期、青年期、成人期という、ある女性の人生を4つの重要な時期に分け、4つの異なる瞬間を4人の女優を通じて描き出すことで、彼女の存在の断片と多様な側面を表現した、アルノー・デ・パリエール監督のドラマ映画。

ある女性の４つの年齢のときを４人の異なる女優に演じさせるというアイデアは良いけど、脚本がひどすぎる。ストーリーやその背景が曖昧なままで、断片的にしかその女性を描いていないので、人物像が全く浮かんでこない。ひたすら世の中に背を向けて逃げまくるだけの主人公を描くだけの本作品を観て、監督が打ち明けるような、女性が自らの人生、自由、アイデンティティのために奮闘する物語だと、いったい誰が思うだろうか？せっかく、ダブル・アデルを起用しているのに、もったいないくらいに凡作である。

・13歳のカリーヌを演じたソレーヌ・リゴが撮影当時に23歳だったというのが凄い。そんなに違和感はなかった。

・アデル・エネルが演じた大人のカリーヌの恋人（を演じたジャリル・レスペール）の顔がでかくて長い。