akrutmさんの映画レビュー・感想・評価

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スーパーヒーローズ(2021年製作の映画)

4.5

漫画家の女性アンナと大学教員の男性マルコの20年間に渡る波乱に満ちた恋愛関係を、二人が出会ってからの前半10年間と後半の10年間の二つの期間を並行して描いた、パオロ・ジェノベーゼ監督による恋愛ドラマ映>>続きを読む

シャルロット・ゲンズブール/愛されすぎて(1992年製作の映画)

3.0

主人公の女性が、彼女を愛する二人の男性の間を揺れながらも、二人を同時に愛することの難しさに苦悩する姿を描いた、ジャック・ドワイヨン監督による恋愛映画。

フランス映画でよく描かれるような三角関係という
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My Heroine(英題)(2022年製作の映画)

4.6

幼い頃から映画監督になることを夢見ている女子大生アレックスがその夢を叶えるべく、熱狂的なファンであるジュリア・ロバーツに脚本を提供するために叔母とともに訪れたニューヨークでの出来事を描いた、ノエミ・レ>>続きを読む

アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.2

「アイアンクロー」という必殺技で一世を風靡したプロレスラーのフリッツ・フォン・エリックの息子たち(彼らもプロレスラー)が相次いで亡くなったことで「呪われた一家」と言われたエリック一家を描いた、ショーン>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.3

仏アルプス地方の山荘で暮らしている一家の夫が転落死した事件で、殺人容疑で逮捕された妻や盲目の一人息子の心情や苦悩、そして夫婦という人間関係の機微を妻の裁判を通じて描いた、ジュスティーヌ・トリエ監督によ>>続きを読む

告発の先に(2021年製作の映画)

3.9

アメリカの大学に通う男性が帰省したパリで母親の恋人の娘をレイプしたとして逮捕された事件の裁判を描いた、イヴァン・アタル監督の法廷ドラマ映画。原作は仏作家カリーヌ・チュイルの同名小説で、この小説自体もス>>続きを読む

ママボーイ(2022年製作の映画)

3.6

年齢差のある男女の純愛とその顛末を静かに描いた、アーヴィン・チェン監督の恋愛ドラマ映画。アーヴィン・チェン監督は台湾系アメリカ人で、エドワード・ヤンの元で映画を学んでいた。本作の内容は、妻で映画監督・>>続きを読む

キャット・バルー(1965年製作の映画)

3.2

父親を殺された「キャット・バルー」と呼ばれる若い女性が、彼女を助けようとする男たちを従えて復讐をする姿を描いた、エリオット・シルヴァースタイン監督のコメディ西部劇。原作はロイ・チャンスラーの小説『Th>>続きを読む

アイリスへの手紙(1989年製作の映画)

3.8

アメリカの田舎町を舞台に、未亡人の女性アイリスと読み書きのできない非識字者の男性スタンリーの友情から恋愛へと変化する関係を描いた、マーティン・リット監督の遺作となる恋愛ドラマ映画。イギリスの小説家パッ>>続きを読む

野蛮な純愛(2021年製作の映画)

2.8

麻薬ディーラーをしながらも起業をして真っ当に生きようとする男性マニュ、マニュの顧客でエヴァに入れあげてしまう金融ディーラーの男性ロマン、パーティで知り合ってマニュと恋仲になりながらもマッチングアプリで>>続きを読む

好きにならずにいられない(2015年製作の映画)

4.0

アイスランド(のおそらくレイキャビク)を舞台に、今まで女性と付き合った経験のない巨漢の中年独身男性の恋の行方を描いた、ダーグル・カウリ監督の恋愛ドラマ映画。

主人公のフーシ(の内面)がとても魅力的で
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フランス(2021年製作の映画)

2.8

フランスで超人気のジャーナリストでTVキャスターのフランス・ド・ムールが、さまざまなネガティブな出来事に巻き込まれていく姿を描いた、ブリュノ・デュモン監督のドラマ映画。

基本的には、有名ジャーナリス
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9時から5時まで(1980年製作の映画)

3.9

上司からそれぞれ差別的な扱いを受けていることがわかり意気投合した女子社員3人が、ある予期せぬ出来事をきっかけに繰り広げるドタバタ劇を描いた、コリン・ヒギンズ監督のコメディ映画。

くだらなさ満載のコメ
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Two Ships(英題)(2012年製作の映画)

3.7

パーティーで出会った売れない画家と女優がドラマティックな一夜を共にする様子を、接写を多用したドキュメンタリー風な演出を用いてリアルに描いた、ジュスティーヌ・トリエ監督の短編ドラマ映画。俳優たちの名前が>>続きを読む

ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.4

妻子を捨てて一緒になった同性の恋人が自殺したのをきっかけに過食症で病的な肥満となり、屋外に出ることもできなくなってしまった男性チャーリーが、死期が近いことを感じて一人娘への贖罪と関係修復を試みる様子を>>続きを読む

ハハハ(2010年製作の映画)

3.8

カナダへの移住を決めた映画監督とその先輩の映画評論家が酒を飲みながら語り合うという形式で、お互いに別々に訪れた港町トンヨンでの二人の恋愛模様を描いた、ホン・サンス監督の恋愛ドラマ映画。映画監督であるム>>続きを読む

僕と一緒に幾日か(1988年製作の映画)

3.6

階級意識の激しいフランスの地方都市を舞台に、大手スーパーチェーンの御曹司と給仕をしている若い女性の恋愛を中心に、様々な階級の人々をシニカルに描いた、クロード・ソーテ監督のドラマ映画。

(カルフールの
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よく知りもしないくせに(2009年製作の映画)

3.3

国際映画祭の審査委員として招かれたチェチョン(堤川)や芸術学校の講師として招かれたチェジュ(済州)島で、主人公の映画監督が人間関係や女性関係で次々と災難に会う様子をシニカルに描いた、ホン・サンス監督の>>続きを読む

婚期(1961年製作の映画)

3.6

実家に暮らしている次女・三女の二人の小姑が、同居している長男の嫁に夫婦仲をこじらせるような意地悪をするというプロットを中心に、婚期を逃したと言われる次女のお見合い話などをユーモラスに描いた、吉村公三郎>>続きを読む

ハラ(2019年製作の映画)

3.8

アメリカの自由な恋愛観とイスラム教の厳格な恋愛観の対立に悩みながらも、自分の意思に素直に生きていこうとするパキスタン移民の両親を持つ17歳の女子高生を描いた、ミナル・ベイグ監督の長編デビュー作となる青>>続きを読む

熊は、いない/ノー・ベアーズ(2022年製作の映画)

4.1

イラン当局から映画製作を禁じられ、出国も許されていないジャファール・パナヒ監督が、自らの境遇を逆手に取って当局の監視を意識しながら映画の撮影を行う自分自身を描いた、ドキュメンタリー風のドラマ映画。>>続きを読む

メゾン ある娼館の記憶(2011年製作の映画)

4.4

19世紀末から20世紀初頭にかけてのパリの高級娼館アポロ二ドを舞台に、娼婦たちが退廃的な日常を過ごしながらも気高く生きる姿を描いた、ベルトラン・ボネロ監督のドラマ映画。

まるで絵画を見るかのような審
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溺れゆく女(1998年製作の映画)

4.0

モデルとして活躍する不幸な境遇の青年時代を過ごした男性マルタンと、兄が暮らすアパートの同居人であるバイオリン奏者の女性アリス。二人は激しい恋に陥るが、男性は過去のトラウマが原因で精神的に病んでしまい、>>続きを読む

ジャン=リュック・ゴダール 反逆の映画作家(シネアスト)(2022年製作の映画)

4.0

ヌーヴェル・ヴァーグの寵児として仏映画界に登場し、映画を芸術にすべく常に自らのスタイルを否定しながら突き進んだ革命児、ジャン=リュック・ゴダールの監督としてのキャリアを豊富なインタビューを交えて描いた>>続きを読む

ティーン・ヒーローJ.J.(1984年製作の映画)

3.5

カリフォルニアの高校を舞台に、高校生たちが繰り広げる青春ドタバタ劇を描いた、ロッド・アマトー監督のコメディ映画。日本では公開されていないようなマニアックな映画が揃っているPlexで、メジャーな俳優が出>>続きを読む

Exhibition(原題)(2013年製作の映画)

3.6

ロンドンにある近代建築のおしゃれな自宅を売ると決めてから売れるまでの芸術家カップルの姿を描いた、ジョアンナ・ホッグ監督の実験的なドラマ映画。本映画のほとんどのシーンの舞台となる、ガラス張りの部屋や螺旋>>続きを読む

妻二人(1967年製作の映画)

4.3

一人の男性を愛する対照的な二人の女性の生き様や運命の皮肉を描いた、増村保造監督のドラマ映画。パトリック・クェンティンという作家グループのミステリー小説『二人の妻をもつ男』を、新藤兼人が翻案して脚本化し>>続きを読む

赤いアモーレ(2004年製作の映画)

4.2

交通事故で生死の境をさまよう一人娘を案じながら、過去に愛した女性を思い出すことで自分の人生を振り返る主人公の男性を描いた、セルジオ・カステリットの監督・脚本・主演による恋愛ドラマ映画。原作は、イタリア>>続きを読む

フェリックスとローラ(2000年製作の映画)

3.4

移動遊園地のオーナーであるフェリックスと、その遊園地でバンパーカーに乗っている寂しげな女性ローラの、どこか幻想的な恋愛模様を描いた、パトリス・ルコント監督の恋愛映画。

移動遊園地って、日本ではほとん
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社会から虐げられた女たち(2021年製作の映画)

3.6

19世紀末のパリを舞台に、霊媒能力のせいで精神病院に強制的に収容されてしまったブルジョワジーの若き女性を通じて、当時の女性蔑視や医学という名の元の虐待を描いた、メラニー・ロラン監督のサスペンス・ドラマ>>続きを読む

のら犬(2023年製作の映画)

4.5

マウントを取りながらもいつも仲良くつるんでいる友人に恋人ができたことで、心の中に芽生え始めた劣等感と葛藤しながらいつもと変わりなく振る舞う若い男性の微妙な心情を描いた、ジャン=バティスト・デュラン監督>>続きを読む

セーヌ川の水面の下に(2024年製作の映画)

3.2

オリンピック直前のパリを舞台に、セーヌ川に遡上してきた巨大化サメのリリスによるパニックを描いた、ザヴィエ・ジャン監督によるサメ映画。

パリオリンピック直前のこの時期に、しかも開会式の選手入場や競技が
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罪と女王(2019年製作の映画)

4.1

義理の息子と性的な関係を結んだ女性弁護士を、彼女が取る行動やその顛末を中心に描いた、マイ・エル=トーキー監督のドラマ映画。カトリーヌ・ブレイヤ監督の最新作『L'ete dernier(あやまち)』は、>>続きを読む

L'ete dernier(原題)(2023年製作の映画)

3.7

弁護士の中年女性と義理の息子の不適切な関係とその行く末を描いた、カトリーヌ・ブレイヤ監督の恋愛ドラマ映画。2019年のデンマーク映画『罪と女王』のリメイクである。邦題はそのものズバリの『あやまち』。>>続きを読む

嫌い嫌い嫌い(1960年製作の映画)

2.9

ある財閥会長の娘婿の候補として傘下6社より選抜された6人の若手社員たちのドタバタ劇を描いた、枝川弘監督のコメディ・ドラマ映画。

伊丹十三(当時は伊丹一三)の映画デビュー作という形容で語られる作品であ
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ゼロ・モティベーション(2014年製作の映画)

4.0

世界中で数少ない女性の徴兵制度を有するイスラエルを舞台に、やる気ゼロの女性兵士たちの脱力した日常を描いた、タリア・ラヴィ監督の長編デビュー作となるコメディ映画。軍隊と言っても、映画の舞台となるのは砂漠>>続きを読む