akrutmさんの映画レビュー・感想・評価

akrutm

akrutm

映画(1822)
ドラマ(1)
アニメ(0)

ラブetc.(1996年製作の映画)

3.5

新聞の恋人募集欄で知り合ってカップルとなる男女とその友人の三角関係を描いた、マリオン・ヴェルヌー監督の恋愛ドラマ映画。マリオン・ヴェルヌーと言えば、自身のアメリカでのウェイトレスの経験をもとに監督デビ>>続きを読む

ヘブン・マスト・ウェイト 不思議少年ディギティとの出会い(2001年製作の映画)

3.3

イギリスの田舎町にある教会を相続した脱力系の中年男性が町の人々や子供たちと心を通わせる様子を描いた、トム・リーヴ監督のドラマ映画。

内容的には、隠された宝が教会の土地に眠っていると信じているヒール役
>>続きを読む

画家と庭師とカンパーニュ(2007年製作の映画)

4.0

邦題どおりに、緑豊かなカンパーニュ(=田舎)を舞台に、初老の画家と庭師の交流を描いた、ジャン・ベッケル監督の癒し系ドラマ映画。原作は、画家でもあるアンリ・クエコの同名小説。

カンパーニュ(=田舎)を
>>続きを読む

Unrelated(原題)(2007年製作の映画)

3.7

イタリアのトスカーナで休暇を過ごしている友人家族のところに遊びに来た中年女性・アナが、友人の子供たちと仲良くなっていき、そのうちの一人の男性に惹かれていく姿を描いた、ジョアンナ・ホッグ監督の長編デビュ>>続きを読む

アルプス(2011年製作の映画)

3.9

愛する人を亡くした家族の喪失感を癒すために故人を演じるサービスを展開する謎の集団「アルプス」に属する看護婦が、勤務する病院で亡くなったテニス選手の若い女性を演じるうちに虚実の区別が曖昧になっていく様子>>続きを読む

ある人形使い一家の肖像(2023年製作の映画)

3.8

家族3代で経営する人形劇の小さな劇団の行く末を、座長である父親の死をきっかけに人生が変化していく3人の子供たちとともに描いた、フィリップ・ガレル監督の最新作となるドラマ映画。

家族経営の小さな人形劇
>>続きを読む

配達されない三通の手紙(1979年製作の映画)

3.6

地方銀行の頭取を主とする旧家・唐沢家で起きた殺人事件を描いた、野村芳太郎監督のミステリー映画。エラリー・クイーンの推理小説『災厄の町』が原作であるが、現代の山口県萩市を舞台にして大きく翻案されている。>>続きを読む

アスパラガス/スーザン・ピット ドールハウスの魔法(1973年製作の映画)

4.0

アメリカのアニメーター・画家であるスーザン・ピットの代表作と呼ばれる短編アニメ映画。ニューヨークやロサンゼルスで、デヴィッド・リンチの『イレイザーヘッド』とともに2年間にわたって深夜上映され、カルト的>>続きを読む

華岡青洲の妻(1967年製作の映画)

3.3

江戸時代に実在した外科医・華岡青洲が世界初となる全身麻酔による乳がん摘出手術を成功させるまでを、全身麻酔を検証するための被験者を引き受けようとする彼の母親と妻とともに描いた、増村保造監督によるドラマ映>>続きを読む

逃げ去る恋(1978年製作の映画)

4.0

前作『家庭』から9年後のアントワーヌ・ドワネルと彼に関係する女性たちを今までの回想シーンとともに描いた、「ドワネルもの」最終作にあたるフランソワ・トリュフォー監督のドラマ映画。映画の冒頭とラストに流れ>>続きを読む

MISS OSAKA ミス・オオサカ(2019年製作の映画)

3.3

デンマーク人の女性が大阪のキャバレーで働きながら自分を変えようとする姿を描いた、ダニエル・デンシック監督のドラマ映画。内気で消極的な性格の女性・イネスは、恋人と訪れたノルウェーで日仏ハーフの女性・マリ>>続きを読む

Seventh Code(2013年製作の映画)

3.7

ロシアのウラジオストクを舞台に、食堂で働きながらある男性を探し求める女性を描いた、黒沢清監督のドラマ映画。

という説明はあまり的を得ておらず、後半にどんでん返し的なストーリーは用意されているが、いろ
>>続きを読む

セールス・ガールの考現学/セールス・ガール(2021年製作の映画)

4.1

バナナの皮に滑って骨折した友人に頼まれて、アダルトショップ店員のバイトを臨時で引き受けた原子力工学を学ぶ地味な女子大生が、アダルトショップのオーナー女性との交流を通じて成長していく姿を描いた、センゲド>>続きを読む

ふたりの5つの分かれ路(2004年製作の映画)

4.0

ある夫婦の出会いから別れまでの5つの時点での出来事を、時間を遡る形で描いた、フランソワ・オゾン監督の恋愛映画。

離婚が成立したばかりの夫婦のホテル一室でのシーンを最初に、倦怠期、出産、結婚、出会いが
>>続きを読む

本日休診(1952年製作の映画)

4.6

終戦直後の東京を舞台に、休診日にもかかわらずひっきりなしに診療の依頼が入る(今では医者の過重労働と言われてしまうような状態の)三雲医院の大先生の奮闘と、そこに暮らす人たちのふれあいを喜劇風に描いた、渋>>続きを読む

私は決して泣かない(2020年製作の映画)

4.2

出稼ぎ先のアイルランドで事故死した父親の遺体を引き取るために向かった17歳のポーランド人少女が、持ち前のバイタリティで待ち構える困難に立ち向かう中で、今までほとんど知らなかった父親を知っていくことで自>>続きを読む

びびのゆくえ / Whereabouts of Bibi(2020年製作の映画)

3.4

生活が制限されているコロナ禍の状況で、俳優を目指す主人公のひな子が、行方不明になってしまった愛猫のびびを探す中で遭遇した不思議な体験を描いた、小谷忠典監督の短編ドラマ映画。コロナ禍で制作や発表の場を失>>続きを読む

本陣殺人事件(1975年製作の映画)

3.6

金田一耕助シリーズの第1作となる横溝正史の推理小説『本陣殺人事件』の2度目となる映画化作品で、監督は日本のインディー映画の先駆者の一人である高林陽一。江戸時代に本陣だった旧家の当主が結婚初夜に新妻とと>>続きを読む

黒い十人の女(1961年製作の映画)

5.0

テレビ局でプロデューサーをしている浮気者の男性の妻と9人の愛人の奇妙な関係を描いた、市川崑監督のコメディ・ドラマ映画。表面的に仲良さそうに振る舞いながら、心の中では他の愛人たちを出し抜こうとする個性の>>続きを読む

たまらん坂(2019年製作の映画)

3.5

黒井千次の短編小説『たまらん坂』を読んでいくうちに小説の世界に惹き込まれていく女子大生ひな子の主観を映像化するとともに、読書をきっかけとしてひな子自身の幼少期の秘密が明らかになっていくという現実世界の>>続きを読む

家庭(1970年製作の映画)

4.4

めでたく夫婦となったアントワーヌとクリスティーヌの関係性が、出産、不倫、別居などの出来事を通じて揺れ動く様子を描いた、「ドワネルもの」4作目にあたるフランソワ・トリュフォー監督のドラマ映画。

白い花
>>続きを読む

日本橋(1956年製作の映画)

3.6

美人芸者ながらも旦那に操を立てて言い寄る男たちを拒む清葉と、清葉が拒んだ男たちを横取りすることで清葉と張り合うお孝という二人の女の生き様を描いた、市川崑監督の文芸ドラマ映画。泉鏡花の同名小説が原作であ>>続きを読む

夜霧の恋人たち(1968年製作の映画)

4.1

志願して軍隊に入ったものの脱走を繰り返して除隊になったアントワーヌ・ドワネルが仕事に恋に奮闘する姿をユーモラスに描いた、「ドワネルもの」3作目にあたるフランソワ・トリュフォー監督の恋愛ドラマ映画。>>続きを読む

アントワーヌとコレット/二十歳の恋(1962年製作の映画)

3.8

『大人は判ってくれない』の主人公アントワーヌ・ドワネルの数年後を描いた、いわゆる「ドワネルもの」(「アントワーヌ・ドワネルの冒険」シリーズとも言う)の2作目にあたる、フランソワ・トリュフォー監督の短編>>続きを読む

甘い罠(2000年製作の映画)

3.7

妻を事故で失った著名なピアニストと一人息子のブルジョア家庭が、元妻であったチョコレート会社の女社長との再婚や、息子の出生時の取り違え騒ぎのもう一人の当事者であるピアニスト志望の若い女性の登場によって、>>続きを読む

ペルシャン・レッスン 戦場の教室(2020年製作の映画)

4.2

第二次世界大戦中のナチス強制収容所を舞台に、自らをペルシャ人であると偽ったユダヤ人の悲喜劇を描いた、ヴァディム・パールマン監督の戦争ドラマ映画。

ユダヤ人の青年・ジルは、強制収容所に連行される道中で
>>続きを読む

ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

3.4

オペラ座でのバレエ公演中の怪我をきっかけに夢を諦めざるを得なかった若手ダンサーが、コンテンポラリー・ダンスに新たに生きる道を見出していく姿を描いた、セドリック・クラピッシュ監督のドラマ映画。

冒頭の
>>続きを読む

イングロリアス・バスターズ(2009年製作の映画)

3.7

ドイツ占領下のフランスを舞台に、家族を皆殺しにしたナチスへの復讐を試みる映画館館主の女性や、ナチスの兵士を次々と残忍な手口で殺害していくアメリカ特殊部隊と、ユダヤ・ハンターの異名を持つナチス将校との戦>>続きを読む

それでも私は生きていく(2022年製作の映画)

4.5

夫を亡くし、女手ひとつで通訳・翻訳の仕事で一人娘を育てながら、神経変性疾患に侵された尊敬する父親を介護する一人の女性を描いた、ミア・ハンセン=ラヴ監督のドラマ映画。この病気を患った父親との経験が本作に>>続きを読む

アイコ十六歳(1983年製作の映画)

4.0

名古屋の高校に通い、弓道部に所属する高校1年生・三田アイコの内面を、学校生活などでの出来事を通じて描いた、今関あきよし監督の青春映画。アイコを演じた富田靖子は、127,000人の応募者があったオーディ>>続きを読む

ヴォルーズ(2023年製作の映画)

3.6

(アングルの有名な作品ではない)怪しげな絵画『グランド・オダリスク』を盗むという最後の仕事に挑む、引退を決意した女泥棒とその相棒の奮闘を描いた、メラニー・ロラン監督によるアクション・コメディ映画。>>続きを読む

裸足になって(2022年製作の映画)

4.6

大きな舞台でダンサーとして活躍することを夢見ながらも、男性から暴行で大怪我を負い声を失ってしまった若き女性フーリアが、リハビリ施設でろうの女性たちと出会ったことをきっかけにダンスへの情熱を取り戻してい>>続きを読む

ハンナとその姉妹(1986年製作の映画)

3.8

感謝祭のディナーパーティーに挟まれた2年間の、舞台女優をしているハンナと二人の妹の恋愛模様を描いた、ウディ・アレン監督のコメディドラマ映画。ウディ・アレン作品の中で興行的に成功した作品であり、ダイアン>>続きを読む

ヴェラは海の夢を見る(2021年製作の映画)

3.7

コソボの男性優位社会を背景に、手話通訳士で生計を立てる中年女性ヴェラが、田舎にある持ち家の権利を巡って自殺した夫の親族や借金取りたちと対峙する姿を描いた、カルトリナ・クラスニチ監督の長編デビュー作とな>>続きを読む

爛(ただれ)(1962年製作の映画)

3.9

主人公の女性・増子が浅井という男性の妾から正妻になり、姪の出現に脅かされる妻の地位を守り抜くまでを描いた、増村保造と若尾文子というゴールデンコンビによる文芸ドラマ映画。

原作は徳田秋声の同名小説であ
>>続きを読む

マグネティック・ビート(2021年製作の映画)

4.2

ミッテラン大統領が誕生した1981年のブルターニュ地方を舞台に、ラジオ放送や音楽に情熱を燃やす青年の青春のひとときを、兄の恋人への思慕や徴兵先の西ベルリンでの友情などとともに描いた、ヴァンサン・マエル>>続きを読む

>|