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独裁者のMrMINEのレビュー・感想・評価

独裁者(1940年製作の映画)
5.0
チャップリンの名作中の名作。
ラストの演説は時空を超えて響き続けるシーンだ。

1940年。ユダヤ人虐待やポーランド侵攻など猛威を振るっていたドイツのヒトラー総統。
彼の独裁政治を真っ向から批判するため、チャップリンは映画で戦った。
今回もチャップリンが監督、製作、脚本、主演を担当。
映画は、どんな武器よりもどんな兵器、兵力よりも最強だった。

哀しきかな、日本はドイツの仲間だったので、20年後の1960年公開となった。

チャップリンは劇中で、ユダヤ人である床屋役と、独裁者ヒンケルを演じ、ユーモアを交えて独裁政治と戦争の醜さ、酷さ、そして人間の愛の偉大さを訴えている。

サイレント=無声映画にこだわりつづけたチャップリンが、初めてトーキー=有声映画で長編を作り上げた作品。
声を出して訴えたかったことが、この映画に詰まっています。

第2次大戦前の反戦映画ではなく、今にも充分に通じる内容です。

P.S.チャップリンとヒトラーの共通点は多く、ヒトラーはチャップリンを牽制していたのではないか?とさえ言われています。
平和と戦争、対照的な2人のドラマも見てみたい。
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