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独裁者のbのレビュー・感想・評価

独裁者(1940年製作の映画)
4.5
~前略~
「私の声が聞こえる人達に言う、「絶望してはいけない」。 私たちに覆いかぶさっている不幸は、単に過ぎ去る欲であり、人間の進歩を恐れる者の嫌悪なのだ。 憎しみは消え去り、独裁者たちは死に絶え、人々から奪いとられた権力は、人々のもとに返されるだろう。 決して人間が永遠には生きることがないように、自由も滅びることはない。」
 
~中略~
 
「今こそ、約束を実現させるために闘おう。世界を自由にするために、国境のバリアを失くすために、憎しみと耐え切れない苦しみと一緒に貪欲を失くすために闘おう。 
 理性のある世界のために、科学と進歩が全人類の幸福へと導いてくれる世界のために闘おう。兵士たちよ。民主国家の名のもとに、皆でひとつになろう。」

上記↑は本作のラストの演説シーンから引用したものです。この演説は実は当然の事しか言っていないと思います。しかし、それでもこの演説が意味を持ったのは、当然の事をわざわざ言わなければならない程、当時の社会が逼迫していたからだと思います。
彼の演説が現在を生きる自分の心にも響いてしまう現状に危機感を持ちます。
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