出所すると組が無くなっていたヤクザ5人が組を再建する為に奮闘する、コロッケにユウゾウ・グッチ＆フユキ・モトのビジーフォー、アキラ・シミズにカンイチ・クリタといった昭和末期から平成初期に人気を博したフジテレビ「ものまね王座決定戦」出身のものまね四天王主演のコメディドラマ。

得意のものまねを駆使してトラブルや難題を解決するイメージでしたが、ものまねは服役していた刑務所やショーでの披露に留まり、亡くなった組長の娘を中心に学習塾を営む姿に感化されカタギの道を歩もうとするも、敵対する組の度重なる妨害を受け報復を企てる・・という良くも悪くもWikiにも書いてある通り正統派の任侠物になっており、助けた塾に通ういじめられっ子の少年や組長の娘との交流は消化不良気味。

ただケンイチ・ミカワら本家がコンサート直前に誘拐され代わりにコロッケが「もっとはじっこ歩きなさいよぉ～」（当時の本家出演のタンスにゴンのCMネタ）、「太ってるけど本物よぉ～」と言いながら「さそり座の女」、アキラ・シミズがセロハンテープ芸で「死んだはずだよ淡谷（のり子）さん～」と言い掛ける「お富さん」を披露するものまねはやはり面白く、警官隊総動員＆パトカー数十台が追い掛け横転するカーチェイスに車で事務所に突っ込むカーアクション（色んなアングルで何度も見せるのはバラエティ番組ぽい）、家一軒丸ごと燃やしたりとバブル崩壊時期ながら贅沢な予算の使い方でもたらされる演出の数々は見応え有り。

終盤の組同士の戦いにおけるコンテナの使い方と「ふりだしに戻る」なエンディングはそれぞれ「リーサル・ウェポン2」と「ブルース・ブラザーズ」そのまんまですが、ものまね芸人主演作ならあからさまな流用もパロディ（ものまね）として許容出来る所。

脇を固めるキャストもシノブ・サカガミにナオコ・ケンや前述のケンイチ・ミカワ、ダチョウ倶楽部に殺し屋役にシゲサト・イシイに今と全然変わってないフジテレビの笠井アナ等々超豪華で、DVD収録の今作から18年振りに集まった四天王のトークやメイキングといった特典映像が本編並に長いのもなんか面白いです。