初めてリアルタイムで観た黒澤明作品。中学生の時に友達と一緒に映画館へ行った記憶があります。その時の素直な感想は「うーん?」てな感じ。子供には難しかったのかもです。
子供でも七人の侍や用心棒を観たら無条件に興奮したろうなあ、と思うと子供の感想とはなかなかに直感的で素直なのかもしれない。
さて、37年ぶりに鑑賞してどうだったか。意外と覚えていた。重要なシーンは特に鮮明に覚えていた。それぐらい印象に残る映像作品だったんだと改めて感じた。
隆大介、油井昌由樹は影武者と比べるとビックリするぐらいいい役者になってる。植木等もいいスパイスになってていいですねえ。そしてこの映画の肝はなんと言っても原田美枝子。恐ろしい女性です。蜘蛛巣城の山田五十鈴なんか目じゃない。
遠景の山頂に陣取るシーンや城の炎上などダイナミックでお金かかってるなあ。日本映画でここまで豪華な映画はもうなかなか作れない。黒澤明だからできた作品です。
中学生の時と同様、単純に面白いとはいかなかったが色々と考えさせられるいい映画でした。