乱の作品情報・感想・評価

「乱」に投稿された感想・評価

manuca

manucaの感想・評価

3.5
スケール。色彩。ワダエミの衣装が素晴らしい。
立川シネマワンでの4K上映で鑑賞。

高校生の時に観て「何だこれは…とんでもないシロモノだ」って思って、そこから映画館に通うようになった私の生まれてから今まで観た中で1番大好きで大切な映画。
それが4Kだって聞いたら行かない訳がない。

世界の黒澤はまじで世界の黒澤してた。
少ないBGMは音楽よりも蝉の声や風の音が多く、それすらも無い無音ですら映画の世界を支えている。
ワダエミさんの衣装もカラフルだけど奇をてらったものではなく4Kいい仕事してるって感じ。
30年以上も前の作品だから古くさいトコもあるけど今の映画では観られない厚みを感じる。
武満さんの音楽もいい。映画ならではの重さとかかたさが来る。
そして何より自然で違和感のないストーリー展開とそれぞれの役柄が持つ背景のぶ厚さ。最近の映画に多い主人公補正も無くそれぞれの役柄の動きも「こー来たらまぁこー来るよね」って。
そして他の黒澤さん映画でも感じる女性の強さ。
女性が家の結び付きの為に使い捨てされてた時代なのに、だからこその強かさで生きているのがカッコいい。
最初観た時は隆大介さん目当てで他の兄弟嫌いだったけど今観ると隆大介さん勿論素敵だが何より兄達にも妻たちにもそれぞれ想いがあったんだなって。

つまりは
やはり黒澤さんは素晴らしい。そして映画は映画館で観るのが最高ってコト。
おげん

おげんの感想・評価

4.1
クロサワ映画を観ずして映画を語っていた自分の愚かさに猛省。とか言ってまだクロサワ映画2作目なんだけど。圧倒的なスケールに、名優たちの演技も素晴らしい。とんでもない悲劇を観た!もうこの規模を上回るスケールの邦画は撮れないんじゃないでしょうか。
nagisa

nagisaの感想・評価

4.0
シネマ① i-st. 4kデジタル修復版
人、馬、迫力あります。
仲代達矢の演技を観るべし
ルクリ

ルクリの感想・評価

3.6
映像のすばらしさ。今の映画ではありえない。実際に役者さんが扉を閉めた後に矢が立て続けに刺さったり、血は絵具ぽかったけど、櫓で死ぬ兵士の姿がきっと実際こうだったんだろうなという残酷さだったり、ものすごく多くの兵士が旗を持って走り回る姿、馬から落馬する兵士と凄かった。音楽は武満さんで、おどろおどろしさが出ていたが、やっぱりあまり黒澤映画の音楽だけは好きになれない。仲代さんの怪演が別格すぎて、強く印象に残った。ピーターさんの役が急に踊り出してよく分からないなぁと思っていたが、彼の後半で話すセリフが道化なのに寂しくて心に残った。
絶賛されてるのに全くわからなくてなんかくやしいです!人が殺したり殺されたりしてた!
中学生の時に観て、
とても長さを感じたけれど、
大人になってから観たら
コンパクトさを感じた。

本当はもっと長くできるけど、
極限まで無駄を切り詰めた結果が
このコンパクトさなのだと。

「ヒトラー最期の12日間」にしろ
この「乱」にしろ、
映像作家という存在は
破滅を描きたくなるものらしい。

もっと言えば
文字だけの時代にも
平家物語があったり
この「乱」の原案になってる
シェークスピアがあったり、
破滅ものは
昔から人間の好むところ
なのかもしれませんが。

破滅を描いた映画は
どれもこれも
お金を惜しみなく使って
美しく、
贅沢きわまりない。

それは
滅んでゆくものへの
慰霊も兼ねた
盛大な祈りなんでしょう。

実在の人物を描いた
作品ではないので
この映画を観るために
歴史の知識は
必要ありません。

神の視点で
破滅を眺めていただきたい。
rui

ruiの感想・評価

4.5
随所に映画としての素晴らしい演出があって身震いした。
細かく書くのもおこがましいのではしょってしまうけど、本当に素晴らしい!
仲代達矢の怪演が見事見事!
武満徹の音楽もまた心地良いほど心臓に響く。
これはいつか大きなスクリーンでぜひ観てみたい一本。

さすがは黒澤明。
圧倒されました。
しんちゃんの戦国の映画の元ネタはここだったのか、!
久しぶりの黒澤ワールドだったけど、迫力がすごい、ほんとに城が焼け落ちてる、、
内容的には、人間の愚かさを感じずにはいられない
凄い。強烈な映画。
因果応報。悪夢を観てからの全ての行動が悲劇へ繋がる。
ある意味、見事な伏線回収映画だがそこまで回収しなくていいよと思ってしまうほど全てが悪循環していく。
捨てきれないプライド。芽生えたプライド。覚醒する野心。吹き出る復讐心。
調和は一瞬で乱れ崩壊する。
本当に大切にしたかったモノまで含めて。
秀虎は黒澤監督本人がモデルらしい。確かに一文字の家紋も「明」から取ってるようにみえる。
自身の完璧主義が招いた孤立すら大作に仕立ててしまう。やはり天才だ。
これまでの作品ようなモブシーンの切り取りではなく、画を構築していくカットが際立ち、計算された配置と色合いはホントにすごい。綾部の大群の観せ方とか度肝を抜かれた。
これが邦画界最後の超大作となってしまってるのが情けない。
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