とにかく圧倒されっぱなし画面に釘付けだった。傑作。
とあるシーンの画像を見かけた時からずっと見たかった黒澤作品。
パンフォーカスを駆使した計算され尽くした美しい映像は凄まじい。鮮やかな絵画のような色彩と、おどろおどろしい陰影が交互にあらわれ、まるで美術館にいるような気分になる。
CGなしの物量で作り上げられた戦闘も、本当に戦国時代の戦場を見ているようで、いままでに感じたことのない重厚さがあった。
芸術性に振っているためエンタメ性はすこし薄め。劇伴も抑えめに映像を引き立てている感じ。
好みの問題ではあるものの、そのへんの物足りなさを感じてしまったので個人的なオールタイムベストには一歩及ばなかった。
しかし、一生に一度は見ておきたい傑作のひとつであることは間違いない。