azusa

乱のazusaのレビュー・感想・評価

(1985年製作の映画)
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ワダエミのファンとして一度は観ておきたかった。彼女の仕事による衣装が作品理解にすこぶる貢献していて、オスカー受賞も納得のもの。舞台背景は広野や山岳の荒々しさと、城跡の盛者必衰、その中に繰り広げられる狂気、恨みの人間ドラマ…三郎軍の指揮官の言う「神や仏は殺し合わねば生きていけぬ人間を泣いているのだ」にギクッとした。いかに栄華を誇っても必ず終焉は来、悪が蔓延ることもあり(その悪もまた至上命題を持つ)、自信が自分の目を曇らせることもある。なんと教訓的な作品だろうか。おこがましくも自戒せずにはいられない。
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