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関東緋桜一家のUKELのレビュー・感想・評価

関東緋桜一家(1972年製作の映画)
5.0
鶴田浩二→高倉健→藤純子…そして菅原文太という任侠映画スターたちによるバトン繋ぎ。
アイカツ!でいうSHINIG LINEだ。
この映画は1つの記念碑だから存在そのものに価値があるし感動するに決まってる。

ラストにサッパリと「皆さま、お世話になりました。」と言って去っていく藤純子の後ろ姿を見て、これで任侠映画にピリオドが打たれたんだなぁとなったし、当時映画館にいた人達も同じ感情になったと思う。
オールスターモノだからどうしても内容は様式的で薄味だけど、これが歴史を詰め込む限界値だったはず。
そして、仁義なき戦いから実録モノの歴史が始まるんだね。

どの映画も高倉健が出てくると完全に映画の磁場ごと健さんに持って行かれてしまう(緋牡丹博徒の時とか特に)のだけど、唯一、高倉健を喰える鶴田浩二がいるお陰で見事に磁場が成立していたし、やっぱ鶴田浩二すげえええ!!カッコいい!!と大興奮した。
勿論、冒頭の美しい舞、姐御と妹キャラの二面性、ピストル、最後は簪…と藤純子の良さも全て詰まっていた。

挨拶がわりに長門裕之が出てくるしコメディリリーフの藤山寛美も良かったし、やっぱり若山富三郎(今まで見てきた中で1番カッコいい若山富三郎)の「眠いなぁ…」は最高だった。
あと、個人的に金子信雄が出てきた時はブチ上がった。
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