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グエムル -漢江の怪物-の素人のレビュー・感想・評価

グエムル -漢江の怪物-(2006年製作の映画)
3.5
▼ポン・ジュノ監督のモンスター映画。漢江の怪物・グエムルと、パク一家の闘いを描きます。

おはなし
▼主人公:"どんくさい"と呼ばわれるパク一家。体たらくな長男カンドゥ、荒くれの次男ナミル、アーチェリー選手の長女ナムジュ、一家を支える父ヒボン、カンドゥの一人娘ヒョンソ。漢江の河川敷にて売店を営んでいます。
▼グエムル:汚染された漢江にて生まれた巨大な怪物。魚と両生類を足したようなおぞましい容姿をしています。
▼事件:漢江にてグエムル出現!水陸を自在に動き回り、逃げ回る人々を食い荒らす大惨事に。そしてあろうことか、ヒョンソを根城の排水溝へと連れ去ってしまいます。最愛のヒョンソを助け出すため、パク一家は監視の目をかい潜り閉鎖された漢江へと救出に向かいます。

▼泥くさい、かっこわるい、どんくさい、けれど一直線な家族愛を見た快作。冒頭にてモンスターパニックと本作をジャンル付けしましたが、実際には(中弛みとすら感じられるほど行き当たりばったりな)パク一家の救出劇が幹となっておりました。
▼中盤、いないはずのヒョンソを交えて団欒するカットは感動。不仲とはいかずともそこまで仲良しこよしには見えないカンドゥ達が、一人娘/孫娘/姪のために有無を言わず団結する様が温かく描かれていました。
▼ここまでパク一家のことだけ感想を述べていましたが、流石はポン・ジュノ監督、グエムルお披露目シーンは最高に楽しいです。コウモリのようなスリープ形態、「水から来るぞ…横から走ってきただと!?」から始まり、モノレール(?)から俯瞰するカットなど見せ場一つ一つが見事です。コンテナ(?)にグエムルが突っ込むシーンは最高に絶望的。個人的にこの一連の流れは『CABIN』のエレベーター到着シーン並の見応えだと思っています。
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