とってもコメディ。
なかなかにウケまくってた。
ウーバーガチャ、カラーボックス、幽霊、合気道。とか。
普通の日常の、よくある人間のやりとりの、
さらに少し奥へいく変な人たちが愛おしい。

元々は、完全にきみと歩実さん目当てで、
同じく塩出監督の『next level』を見逃していてですね、そのコンビの新作が、あるという。
そりゃ見ますよ。

終始、掛け合いのテンポと、人間の裏と表がすごくよい。最初の、所謂イチャラブからのホラーへの転換という作為ももちろん、そうなんだけれど、ずっと誰かが騙されてたり嘘をついているといいますか、作品の中で、陰と陽。虚と実。なりが混在し続けていて、そのどちらかを絶妙なタイミングで入れ替えるって感じ。全体的なこれも良くて。
あべみかこさんが特に、その切り替えを激しく担っていて、それでいて、出てくるみなさんのマンパワーも半端ない。

それから、きみと歩実さん。
ハテナシと特濃三姉妹と花と沼は見て、
ずっとハイクオリティでたまんなくて、
ほんで今作でも、
きみと歩実さんの、ピンク映画における安定感の果てしなさに感激し続ける。
上野オークラ劇場4代目マスコットガール。たる所以なのかもしれない。
流石としか言いようがない。
一概に言う上手いとか下手とかじゃなくて、演技が上手いのはもちろんだけど、その上手さの、軽やかさと暖かさ。
スタイルや身体の線はもちろんだとして、特に表情のいちいちが映画のフィルムの上で常にクリティカルを出し続ける、ひいては黒閃を撃ち続けている感覚がある。
語弊があったら申し訳ないが、いわゆる芸術的なシネマとして振りかぶるタイプでもなく、アダルトなビデオの延長として望むタイプでもなく、OPとして、ピンク映画としてそこにいる気がする。
要はすげえ個人的に、
まあなんというか、きみと歩実さんがいれば、そうそう、おれは“これ”を見にきてるんだよな。と言う気持ちに毎回させていただける。って言うだけな話なんだけど。

あとは映画として、音楽がかなり自由というか、ど偉いポジティブな意味で、雑多でめちゃくちゃ良い。

舞台挨拶があって、
実際、監督さんもすげえBボーイな格好。
あの桃色の服が似合うほどおしゃれ。
なんか、納得行った。
ヒップホップというかサンプリングというかDJというか。な文脈にも明るいのかな。みたいな。また、舞台挨拶でおっしゃっていたように、インド映画のような演出も確かにそうなのだけれど、
ジリジリとしたミュージックが
ホラーにもオシャレにもなっとった。
これも裏と表の引き出しに入ってると思う。

最後になりますが、
『next level』どこかで配信してください。
お願いします。
上野オークラですぐやってもらう。でもいいですけれど。
DVDの方も、買うときゃ買いますけど。