えいこ

キツツキと雨のえいこのレビュー・感想・評価

キツツキと雨(2011年製作の映画)
4.6
印象的な台詞や斬新な画面はなく、むしろ素人が撮ったような自然さ。なのに、じわじわと気持ちが動くのは演技と演出の力なのだろう。役所広司はもちろん、脇を固める実力派たち。小栗旬や高良健吾もリアル。役所さんの表情や絶妙な間。行間の積み重ねで物語を進めていく感じが好み。

身の丈に余るポストに就いて、自信も実力もなく逃げたいばかりの若者に、そっときっかけをつくってあげられるのは、地に足つけてやってきた大人の役割。たったひとりの肯定で、前を向けることって確かにある。その次の一歩で、チームの歯車が回り出すなんてことも現実に起こる。ちょいちょい吹き出し、ほっこりする良作でした。

明知鉄道の岩村駅、懐かしかった。
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