マーフィー怒りの鑑賞

インベージョンのマーフィー怒りの鑑賞のネタバレレビュー・内容・結末

インベージョン(2007年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

もし今作が低予算B級劇場未公開作品だったら、タイトルはきっと

「ゲロリアンズ」(笑)

壁に向かってお辞儀しているかと思いきや、コーヒーメーカーにゲロ注入には笑ってしまった。他のシーンは緊迫感あって良かった。パニックもの、ゾンビもの、パンデミックものなどの要素があるが、一番近いと感じたのは「ディストピアもの」と「ナチスもの」。独裁政権による恐怖支配下で抵抗する人々が主人公の作品に似てる。ディストピアもので今思いつくのは「ハンドメイズ・テイル」くらいだが、ナチスものだと「戦場のピアニスト」や「ブラックブック」など。地下鉄駅構内を移動するシーンは、イーストウッドの「ファイヤーフォックス」を思い出した。あの映画の地下鉄シーンはソ連で撮れないのでウィーンで撮ったそうな。

そういえば「戦場のピアニスト」にもゲロが登場するシーンあったなぁ・・・「ブラックブック」はどうだったか思い出せない。クソまみれにされるシーンは覚えてるんだけど。人間の尊厳を奪うものの象徴なんですかね、ゲロって?まぁ自分も軽い嘔吐恐怖症みたいな傾向あるんで、なんとなく理解できる気が。いやその理由付けは強引か(笑)などと考えていたらちょっと気持ち悪くなってきた・・・

今作と上記2作品は嘔吐恐怖症やゲロにトラウマ持つ方にはオススメしません。でも作品の出来は良いです。食事しながらの鑑賞もやめましょう。
ちなみに自分はお菓子食ってる時に、例のシーンに遭遇しました(笑)
劇場で同じ思いした人は「フザけんな、見る前に注意しろや!」って思ったでしょうね(笑)

まぁでもそんな体験も、小学生の時に劇場でポップコーンを食べながら「プライベート・ライアン」を鑑賞した、自分の経験に比べれば大したことないですよ・・・と思ったり(謎のマウント 笑)ああいう時に限って、いつもはお菓子なんか買ってくれない父親がポップコーン買ってくれたりすんの。おかげで冒頭のノルマンディー上陸シーンで吐きそうになったけど、映像のあまりの凄まじさにおさまったわ(笑)

しかしゲロやらウンコやらはネタの宝庫やね。つい饒舌になって余計な話をしてしまう。

ラストでヘリに乗り込む時、感染チェックしないで良いんかい?てっきり実は他のみんなは感染者で・・・って展開かと思ったわ。

アメリカを傲慢で異常な国とする一方で、ロシアの外交官をまともな人間として描くのは今日では失笑もの。今作の監督は共産党員を主人公にした作品を撮っているので、親露派なのかもしれない。