トメさん

幸せのレシピのトメさんのレビュー・感想・評価

幸せのレシピ(2007年製作の映画)
3.7
人は、必死になると周りが見えなくなる。必死じゃないことを隠そうとすることも結局、「必死」に隠そうとしているだけ。そういう余裕、遊びの部分がないひとは、周りが見えないどころか、周りも懐にはいる隙がないから、距離をおかれてしまう。ニックの余裕はどこからきていているのかは、この映画で全く描かれていなかったのは残念だったが、ねたましくなるほど余裕と遊びあった。必死なケイトと余裕のあるニックを象徴とするのが、私の厨房にこだわるケイトとまだまだ自分の店を持たず好きに店をわたりあるくニックという状況である。その余裕と遊びをケイトは受け入れられないが、余裕がうみだすニックの懐にケイトは徐々に入り込んでいってしまう。とりつくろった余裕では、本当の懐の深さはうめないんだなとおもった。


好きなシーンは、生肉を机に刺すシーン
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