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ぼくの生まれた日のszkのネタバレレビュー・内容・結末

ぼくの生まれた日(2002年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

自分が生まれた日。
両親はどんな表情で自分との初対面を果たしたのか、どんな将来を期待されてたのか、考えて少しモヤモヤ。
でも衝突してもやっぱ家族ってええなぁって思った映画。

楽しみにしていた誕生日に両親からお説教の嵐。うちの子じゃありません!はキツイ(^^;)
どしゃ降りの雨の中、家出をしたのび太。
行く当てを探して友達の家を訪ねるも皆それぞれの親子親子した光景を見てしまう。
個人的にこのシーンが一番好き。エンディング見てからだとさらにジーンとくる。
子供の世話を焼く親とそれに安心して甘えられる子供の温かくて微笑ましい姿。
とくに普段はおっかないジャイアンの母ちゃんがキツイ事言いながらも雨具をかぶせてあげるところが我が子への愛情が凄い伝わってくる。
友達の家と比べて自分は…の対比と、
ドラえもんが声真似リップでのび太ママを装って(恐いわ笑)声を掛けた時の一瞬ハッとしたのび太の心情とかがリアルでかなり感情移入して見てた。
僕なんか生まれてこなきゃよかったんだ、こののび太のセリフは胸が痛くなる。
家族との衝突って友達や知人との喧嘩以上に心にもない言葉が飛び出しちゃう事あるよねぇ。家族ゆえに。
言った後に諸刃の刃のように自分に返ってくるんだけどうまくコントロール出来なくて。
僕が生まれた日は皆が悲しんだ日だと言うのび太に、でんでんハウスを掛けて、そんな事はないと強く否定してくれるドラえもんの存在が温かい。
タイムマシンでのび太が生まれた日に遡り、両親の喜ぶ姿を見てほっとしたのび太。
しかし将来への期待に今の自分が応えられる器ではない事(その努力もしようとしていない事)に気づく。
名前の由来となったのびのびと大きく育った大木のようには自分はなれないと劣等感を抱く。
そして現代の空き地にあった切り株がこの大木である事に気づいたのび太はショックを受け若木を取って河原へと走る。
この時代に来るまでこの木の存在すら知らなかったのび太がそこまで深い悲しみを感じたのはこの木が両親にとって自分にとって、「のび太」の誕生に大きな意味を持つ存在だったからなんだろうな。ある意味名付け親であり目標でもあり…みたいな。
大事な漫画本を風除けにして河原に若木を植えたのび太は急いで現代に戻り、河原へ向かう。
11年でそこまでデカくなる?ってサイズだったけどしっかりあった!
心配して探しにきたのび太の両親が転けたのび太をふたりでしっかりと受け止めるとことパパの肩車、ベタな親子の描写だけどいいなぁ。
ドラえもんも家族の一員だろ、そんな風に手を差し出すのび太の優しさも好き。
エンディング!序盤で
お出かけしてたしずかちゃん、
プラモ作りに没頭するスネ夫、
お小遣いの為に手伝いをしていたジャイアン。
皆のび太への誕生日プレゼントの為の行動ってのが最高にニクイ(^-^)!!

帰ってきたドラえもん、おばあちゃんの思い出が涙腺破壊力ありすぎてちょっと物足りなさあるけど親子、家族で一緒に見たい映画だったなぁー。
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