初マルコ・ベロッキオ監督作品。
イタリア映画の巨匠と呼ばれるだけある映像、音楽、濃厚で重圧なストーリー。素晴らしい。
隠された歴史の裏で愛を叫び続ける悲運な女性イーダ。
ムッソリーニが首相になる前から彼を愛し側で支え続けたイーダはあっさり捨てられ、正妻からは図々しい女と罵られ挙げ句の果てには息子と引き裂かれて精神病院へ幽閉。それでも私こそがムッソリーニの妻であると主張を続けるイーダ。
一人の男にここまで執着し愛し続けるの姿はもはや狂気。
この戦乱の時代だからこそ招いた悲劇なのか。
雪が降る精神病棟の柵を登り手紙をばらまくイーダの姿が美しく芸術のようだった。
