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世界最強の格闘技 殺人空手のmitakosamaのレビュー・感想・評価

3.5
やべぇ!ドチャクソ面白れぇ!
九州で興行が行われていたという“プロ空手”のドキュメンタリー。いや、コレをドキュメンタリーと言っていいモノかどうか?(笑)梶原一騎プロデュースの極真映画が可愛くみえる程のインチキ…否!インパクトの強さ!
この映画と極真の「地上最強のカラテ」が同年に公開されたんでしょ?すげえ年だな…。

プロ空手とはいっても、まぁプロレスよね。素面素手ででガチで殴り合いが出来る訳が無いし。
逆に言えばUWFよりも遥かに早く格闘技風プロレスを体系化してたってことだな。そう考えると普通にスゲぇ。

一方でプロレスとして考えると決して上手く無い。空手をエンタメとして見せる為にハデな足技を奇声を上げながら繰り広げるだけだ。ブリースリーの影響を受けてるのだろうが、寧ろ江頭2:50にしか見えない。

彼らの試合と共に特訓エピソードが差込まれる。これが失笑映像の連続なんですわ。
野っ原でイノブタに出くわしたと言って空手で殴る蹴る。ブタさん可哀想に。今こんな映像流したら動物愛護団体に大クレームが入るだろうし。大山倍達のウシ殺しにヒントを得たパフォーマンスなんだろうけど弱いものイジメにしか見えん。

そしてバッファロー弁慶なるパワーファイター(という設定)が登場。マムシを見つけて生きたまま裂いてい生き血を吸う奇行を披露する。ええ?寄生虫とか怖いよ。

またある選手は飲み屋で客に絡まれ撃退する。「プロ空手選手はアルコールも取るのだ!」ってナレーションも効いてるぜ!

そして後半は、団体のエースである大塚剛なるオッサンがアジア諸国に武者修行に行く。一応このオッサンは他のヒョロヒョロ空手家とは違い、身体がちゃんと出来てる。
先ず香港に渡りドウフウ拳なるカンフーと戦う。聞いたこと無えぞ、そんな拳法。「ドウフウ山のドウフウサンシが創始した」とかナレで説明しとる。嘘つけ…。大塚は道場に乗り込み、門下生が問答無湯で襲ってくる。三節混や棒術に対してサイで応答するゼ。
次にマレーシアに行きシラリンチャンなる格闘技と戦う。シラットのことかな?ここでも戦う。

これらの演出に乗っ取った演技をドキュメンタリーと偽るんだぜ。なんちゅう面の皮の厚さよ…。この面白映画が残念ながら未だソフト必ず。DVD化早う!早う!
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