アノ

その男を逃すなのアノのレビュー・感想・評価

その男を逃すな(1951年製作の映画)
4.0
これは物凄い映画。
70分しかないのに更衣室でカバン開けようとしたら他の奴が入ってきそうになったり、ロッカーを間違えてカバンを盗まれたと慌てたりと小ネタの豊かさが並でない。
母親を傷つけられたと勘違いして殴りかかってきた少年を撫でるジョン・ガーフィールドから滲むマザコン気弱男の侘しさは七面鳥のくだりで極まる。

いよいよキャラの感情が限界を迎える最終盤のテンションが素晴らしい。ウォーレス・フォードの必死の殴り合い!サイレンに怯えて銃を抜いたジョン・ガーフィールドとシェリー・ウィンターズの切り返しの圧!
外から喚き散らして発砲してくるフォードも子を守る親としての気高さより、奪われそうになったものに縋り付く悲しさが際立つ。
アノ

アノ