キミシマユウキ

ロング・グッドバイのキミシマユウキのレビュー・感想・評価

ロング・グッドバイ(1973年製作の映画)
3.8
私立探偵のフィリップマーロウは友人のレノックスが妻を殺した罪で捜索されていることを知り独自で調査を開始するが……

世界三大映画祭全受賞の男
!!ロバート・アルトマン監督!!
によるハードボイルド探偵物語。
原作はレイモンド・チャンドラーの『長いお別れ』
U-NEXTに入っていたので鑑賞。


「ネクタイは外さないぜ」


かっこいぃぃい……。
序盤から結末に向けての物語としてはそこまで劇的な展開はなく、流れるように自然に終わる。
しかしこの作品全体の雰囲気、キャラクター、台詞回しが全てキザで面白い。
本編と全く関わってこない登場人物同士の変な会話もとても好き。
あと猫が可愛い。
今作に松田優作がインスパイアされて日本で『探偵物語』を作ったのも納得だ。

主演のエリオットグールドが渋い
煙草は全く吸わないけど、あの道端の壁とかでマッチを擦って火をつける仕草からくたびれたスーツまで全てがカッコイイ。
この前見た『カプリコン1』だけじゃなくて『オーシャンズ』シリーズのルーベンだと知らなかった…。
あと頭のおかしいギャングの親方が最高だったのと、若き日のシュワちゃんがチンピラにしては完成度の高すぎる筋肉美を一瞬見せつけて何も喋らず退場します(笑)

ロバート・アルトマンも初だったしレイモンド・チャンドラー原作も初だったので衝撃のかっこよさ!
とりあえずアルトマン攻めてみるか。『M★A★S★H』は借りたから他にオススメあったら教えてくれな!

ハードボイルド映画好き、ロバート・アルトマン監督ファン、そして壁でマッチ擦ってタバコの火を付けたい人にはオススメの作品。