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大統領の陰謀のsawakのレビュー・感想・評価

大統領の陰謀(1976年製作の映画)
4.0
ロバート・レッドフォード×ダスティン・ホフマンのポリティカルサスペンス。手に受話器をガムテープでくくりつけられるリクルートのテレアポ営業の如くひたすら電話・電話・電話。

その電話が、合衆国史上初の任期中の大統領による辞任を実現させたのだから、ベルもエジソンもメウッチも草葉の陰で喜んでいる。

『スポットライト』よろしく、劇的な展開や手に汗握るアクションはなく、ひたすら証言を地取り取材で集める様子が続くが、それを過度に美化や脚色しない真摯な姿勢には、プロデューサーも務めたレッドフォードらのジャーナリズムへの深い敬意を感じる。
サスペンスの名手アラン・J・パクラと、陰影にこだわる撮影監督ゴードン・ウィリスのコラボレーションも豪華。

ただ、さすがに世界史上でも有数の汚職事件なだけに、まつわる人名がひたすら多すぎて観終わる頃にはぐったりする。
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