TT

プレシャスのTTのネタバレレビュー・内容・結末

プレシャス(2009年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

彼女の境遇は散々だ。

小さい頃から父親にレイプされ、旦那を娘がとったって思ってる母親からは丸ごと全部全否定され、ばあちゃんも助けてくれない。学校も同じ。かといってソーシャルワーカーにも話せない。住んでる地域も、ヤク中ばかりのスラム街。そして、最後には、レイプされた父親のおかげで、HIVに感染。

そんな中で出会った、たった1人の教師が、彼女の全てを変えた。

この出会いは偶然かもしれないし、彼女が数学を頑張って、できるようになったからこそだとするなら、自分の努力つかんだものかもしれない。

成功するかしないかは、運もある。もしかしたら数学ができたプレシャスでも、あの数学の先生が担当してなければ、退学後、あの学校に行けなかったかもしれなし、あの学校にあの女教師がいなかったら…。どこかのピースがたった1つかけていたとしたら、一生、母親の奴隷だったかもしれない。

だから、彼女が奴隷にならずに済んだのは運かもしれない。

でも、彼女は圧倒的に前に進み続けた。
紹介された学校にはとりあえず行ったし、自分の弱さも乗り越えて発言するようにもなった。
彼女は紹介された学校に行かなくても良かったし、学校だって行かなくても良かった。女教師の言う事を突っぱねて従わなくても良かった。でも、彼女はそれをせずに、与えられた環境で最善を尽くそうと歩き続けた。

人との出会いが何かを変える事って多いにあるし、人との縁は大切なもの。でもそれは運の要素が強い。

チャンスはきっと誰にでも巡ってくる。巡ってきてない時には、ポジティブな妄想をして、耐えて耐えて、とにかく前に出るために圧倒的にもがかないと。

そうした先に、きっと自分の成し遂げたい事を成し遂げられるようになっていく。


今は妄想しながら前に進むだけだ。諦めてはいけない。楽しく前のめりに。最高の妄想を。
TT

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