キャットis猫です

プレシャスのキャットis猫ですのレビュー・感想・評価

プレシャス(2009年製作の映画)
3.1
手持ちカメラによる映像は臨場感があり、もしかするとドキュメンタリーなんだろうかと思った。
とても酷いことが起きているわりに、まわりの反応は薄い。さほど珍しいことではないのだろうと推測できる。
妄想シーンは現実逃避でもしないと生きられない辛さの表現だろうけど、主人公の将来につながったりするかと思っていたけどそういうことはなく、映画全体の悲惨な雰囲気を和らげる効果をも狙ってるのかもしれないけど、ちょっと蛇足かなと思った。
さて、主人公は識字による知識を手に入れた(or 手に入れつつある)わけだけど、決して未来が明るいわけではない。自らはAIDS(or 未発症のHIV)であり、二人の子供を抱えている。福祉があり、先生がいて、仲間がいるとしても苦労するだろうなぁ。
そして娘に対してDV加害者である母親は、夫からのDV被害者でもあったわけで、こちらも可哀想ではある。教育を受けてない(or 否定する)からこんなことになるんだよという対比のための存在なんだろう。もう手遅れなのか?