ORODIM

プレシャスのORODIMのレビュー・感想・評価

プレシャス(2009年製作の映画)
4.0
どこかで題名だけ知っていて、アマプラで見かけたので観賞。素晴らしかった。
結構パンチの効いた見た目のヒロインの登場で最初は面食らったけど、話の途中から、「プレシャスは強いんだぞ、やってしまえ!お前らなんかに負けるかよ」て応援しまくってて、だんだん彼女がいい女に見え否、もとからあった可愛らしさや良さに気づいてきてる自分がいた。
ただ、あの環境で育って、あんな風に潜在的心豊かに育つものなのか、ママみたいな人間に育たないで?何者も人間性をけして貶められないプレシャスの見えない清廉なバリア、鉄壁の心の強さが、そもそも彼女が沈黙のうちに密かに育てていた奇跡の才能なんじゃないかとさえ思えた。あれがもし、ほかのハーレムの誰かだったら、どんなに良い大人や機会に恵まれても、何もノートに書けずに終わる場合もあるはずだ。レイン先生があの土壇場で良い放つ、「書きなさい」の意味は相当でかいと思う。この映画と、レイン先生が言いたい、ノートに書くって事の意味。見終わったあと解る。人が人として心の枝を広げて、生きるという意味を一段超えたときに行くところ。ハーレムの汚れたビルの隙間から、そのページを一枚一枚抜けて、プレシャスが本当に見ようとしていた景色がきっとわかる、そんな映画。久々に余韻の濃い映画でした。
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