のこ

プレシャスののこのネタバレレビュー・内容・結末

プレシャス(2009年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

性的虐待を父親から受け、2人目の子どもを妊娠している主人公プレシャス。同居の母親からは精神的、身体的虐待を受けている。
それなのに彼女は誰かに助けを求めることはしない。世間からしたら「なぜ?」と思うかもしれないが、ブラインドの締められた狭い部屋の中で暮らしてきた彼女は助けを求める術を知らない。高校に通っていても、読み書きのできない彼女は授業にも付いて行けず、外界もまた彼女にとっては孤独な場所には変わらない。
そんな彼女は、辛いことがあるたびに妄想の世界に入り込むわけだが、その世界では彼女は光り輝くスターだったり、ハンサムな男性に愛される女性であったりする。
そういえば、自分自身も家にいるのが辛い幼少期から小学校卒業までは事あるごとに妄想をしていたことを思い出す。

彼女が周りに助けを求めることができたこと、そして母親との決別、生きる希望、愛とは何かを知れたこと。
自分は愛されていると知ることができたとき、人は強くなれることを教えてくれた。

それから先生がレズビアンで、それを知ったプレシャスの「母親は同性愛は悪というけれど、彼女たちが私を虐待するわけではない(後略)」という言葉に共感し、嬉しく思った。ということで、私のLGBT映画プレイリストにも追加。
先生役の女優さん素敵だった。
のこ

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