クジラックス

ロッキーのクジラックスのレビュー・感想・評価

ロッキー(1976年製作の映画)
5.0
ボクサーが頑張る話。(略しすぎ)

ドメジャーなのに最近になってようやく見ました。「走りこみしてるシーンでも見てダイエット気分を高めよう」的な…

エイドリアンってヒロインの名前は事前から知っていて(叫ぶモノマネをよく見かける)、エイドリアンってもっとアメリカ的なイケイケな女の人を想像していたんですけど、違うんですね!

30歳!引っ込み思案!口下手!地味!
何コレ!めっちゃ「萌え」じゃん!

オタクが「俺ならいけるかも…」とか勘違いしちゃうヤツじゃん!ってびっくりしました。

試合相手のアポロも、ヒロインを奪う強敵悪者ボクサーかと思っていましたが、偉そうだけどちゃんとした世界チャンピオンでした。

前向きで、素直にイイ!と思える映画でした。
インタビューで、主役のシルベスタ・スタローン自身が脚本を売り込んだとか言っていて、制作秘話もかなり興味深かったです。(オーディオコメンタリーとか特典全部見てしまう派)

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「冴えない人生を送ってる男が、女のために(その実自分自身のために)無茶をして頑張る」的な話だったので、去年見ていた「タクシードライバー」と比較して見てしまったんですが、wiki見てたら、「ロッキー」も「タクシードライバー」も同じ76年のアメリカ映画なんですね。

「タクシードライバー」はアメリカンニューシネマ(当時ブームだった反体制的で陰鬱な映画)の最後の作品とも言われていて、一方「ロッキー」は、当初はブームを反映したアメリカンニューシネマ的な暗い脚本だったけど、スタローンの嫁にダメ出しされて現在の前向きなハッピーエンドに変わったとか。

こういう背景を見るとこの2作は、似て非なる「時代の変わり目」の映画だったんですねぇ。

どっちも好きだけど、自分の心のすさみ具合によってどっちが好きか変わりそうですね。今は割と素直に「ロッキー」かなぁ。