鹿shika

ロッキーの鹿shikaのレビュー・感想・評価

ロッキー(1976年製作の映画)
4.6
無名のボクサーであるロッキーは、賭けボクシングに出場する毎日。
そんな中、世界チャンピオンが話題作りのため、格下である無名ボクサーのロッキーを指名する。ロッキーは自分自身のために一世一代の決戦に挑む。

私の映画好きを構成させる映画のひとつ。ロッキー!
何度見たことか!さてオタクが語りますぞ。

当時スタローンはこの映画を作った時、金銭的に余裕がなかったのだ。
最後の試合シーンでは、ロッキーが歩く花道にだけライトが当たる演出だが、
真相は、エキストラが用意出来なかったから照明をわざと落としただけなのだ。
また、観客役のエキストラだが、こちらも実はエキストラでは無い。
やはり無名で、エキストラを雇う余裕もなかったため、その辺にいた人を「アマチュアのボクシング対決があるのですが、、」と募ったのだ。
だから試合で盛り上がっていたのは、演技ではなく、ロッキーとアポロの死闘に リアルに感動し、あの熱量と歓声とあげることに成功したのだ。

また、これは有名な話だが、あのロッキーのテーマが流れるマラソンシーンでオレンジを投げた男性は、本当にボクサーがトレーニングをしていると思って、ご厚意で投げてくれたハプニングなのだ。
それをスタローンが採用し、今日の映画史に残る名場面となった。

無名だったボクサー、そして無名だったスタローン自身、
スタローン自身が投影された名作なのである。
応援してくれる周りの人たちのため、そして自分のプライドや尊厳のため、
1人の男性が世界に存在を証明したのである。

また、私が一番好きなシーンは、コーチを罵倒し一度追い払い、
冷静になり、走って追いかけるシーンだ。
このシーンではミッキーが家にくるところから、ロッキーが外に追いかけるところまで、音楽が一切入らず、ロッキー自身の感情が露わに見ることができ、対照的な感情の顔を魅せてくれる、贅沢なシーンだと思っている。どうかな?

とにかく、24時間テレビのマラソンシーンには『ロッキー』を流せ!
鹿shika

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