電気羊

ロッキーの電気羊のレビュー・感想・評価

ロッキー(1976年製作の映画)
5.0
ランキングにも入れないファイトマネー20ドルの3流ボクサー、金に汚いチンピラの兄と、その面倒をみるため自分を犠牲にしてきた内向的な妹。50年間、1流のボクサーを育てることを夢見ながらその機会に恵まれなかった老トレーナー。
「ロッキー」に登場する人々は皆、不遇をかこち、不満や悲しみを抱えて生きている。

そんな中、突然訪れたタイトルマッチという幸運を機にロッキーを軸として各々の希望を見出していく。
ロッキーが望んだことは、金持ちになりたいとか有名になりたいとかではなく「最後まで立っていられたら、俺はゴロツキではないと証明できるんだ。」の言葉通り、真人間として世間に認めてもらいたいという人として持ちうる当然の願いだった。

2以降はボクシングの要素が強くなるが、1は物悲しく、そして少し笑える上質の人間ドラマだ。

ビル・コンティ作曲のロッキーのテーマは、今でもフィラデルフィアの体育イベントには流されるそうだが、この曲を聴くと勇気が湧くよね。
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