JOY

ルパン三世 カリオストロの城のJOYのレビュー・感想・評価

-
youtube有料レンタルにて


「映像研に手を出すな」を観て以来、「絵を用いてどういう演技をアニメーターが表現しているのか?」にすごく注目してしまう。

ルパンの表情はコロコロ変わる、クラリスの部屋から落とし穴で落ちていくときの不敵さ、屋根から落ちそうになって塔とかを3段ジャンプぐらいした後のロープに捕まっている時の一瞬の焦りが出た悪そうな顔、序盤に盗んだ札が偽札だと気付いた時の冷めたような肩透かしを食らった時の顔。
1つ1つの表情は大げさすぎるくらいに味が付いていて、けどその1つ1つの「やりすぎ感」というか、ハンサムに主人公をかっこよく見せるだけではない、いわゆる「キモ顔」を織り交ぜることで表現や演技に奥行きが出てくるし、キャラクターに親しみが湧く。

演技でも演奏でもそうだけど、やりすぎくらい表現しないと伝わらないところがあって、それを思いっきり表現してるからカリオストロのルパンには親しみがあって、悲しさがあって、割と平坦なストーリーだけど見入ってしまうのだと思う。
ストーリー自体にそこまでの捻りはないけど、いつまでも観れる感じがします、

クラリスの純粋さ、ストーリーでは語られることはないけどカリオストロ家の今までの悪事とか一切合切を抜きにしてクラリスだけが救われる、伯爵は一方的な悪として描かれているけど、現実にはそうじゃない葛藤もあるかもしれない。最後に救われたのは彼女達だけど、実は色んなことが解決されてないのではないか。

最後の銭形警部のセリフはもう最高。
ルパンが平泳ぎで滝を登ろうとするシーンも最高。
JOY

JOY