FREDDY

ONE PIECE ワンピース THE MOVIE エピソード オブ チョッパー プラス 冬に咲く、奇跡の桜のFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

尾田栄一郎による同名漫画を原作としたTVアニメ『ONE PIECE』の劇場版シリーズ第9作である本作は、グランドラインを航海中に航海士のナミが40℃以上の高熱で倒れてしまったことで医者を求めて辿り着いた冬島・ドラム王国に上陸するも、この国で唯一の医者である"魔女"と呼ばれるDr.くれはが高くそびえる雪山の山頂に佇む城に住んでおり、不定期に下山してくることや通信手段がないことをドラム王国を統率していたドルトンから聞かされたことで、一刻も早くナミを医者に診せるべくサンジとともにDr.くれはのもとへと向かった麦わら海賊の船長モンキー・D・ルフィが、ナミを背中に担ぎ雪山を駆けていた道中に遭遇したラパーンの襲撃により行く手を阻まれていた中、ドラム王国の国王でありながら黒ひげ海賊団の襲来を受け国や国民を見捨てて一目散に島から脱出していたワポルが"ノコノコの実"の能力者である兄のムッシュールを引き連れ帰還し、彼らの砲撃により発生した雪崩に巻き込まれサンジが負傷してしまったことで2人を担ぎ決死の覚悟で山頂に辿り着いたところ出会った、人の言葉を話す青っ鼻のトナカイ"トニートニー・チョッパー"に興味を惹かれ仲間にしようと執拗に追いかけまわしていた中、悪政の限りを尽くしていたワポルらがある"陰謀"を企て目の前に立ちはだかったことで、動物系の悪魔の実『ヒトヒトの実』を食べたチョッパーや麦わらの一味の仲間たちとともに陰謀の阻止に奮闘していく様や、トニートニー・チョッパーの壮絶な過去が紡がれた作品となっているのだが、まず言いたいのは本作は原作のストーリーにオリジナル要素とアレンジを加えた"ドラム島編"が描かれているので、原作ファンは当然ながら予備知識を持ち合わせての視聴だと違和感を覚えてしまうでしょうし、賛否両論あっても仕方のない作品といったところではある。ただ、パラレルワールド展開は見せるが本作のメインであるトニートニー・チョッパーを主軸とした回想シーンは改悪されることなく映し出されるので、Dr.ヒルルクやDr.くれは、そしてドルトンらと織り成す切ないドラマには大きく心を揺さぶられましたし、彼らが劇中で放つ数々の台詞は胸を打つものばかりで何度も目頭が熱くなりましたね。泣かせにきているのは重々に承知していたがやはりエピソードが素晴らしいので感情を抑えきれなかった。それとムッシュールとの闘いも面白いと思わされる点もあり決して悪くはなかったですし、個人的には大好きな一作。
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