BOB

サボテンの花のBOBのレビュー・感想・評価

サボテンの花(1969年製作の映画)
3.8
大ヒットブロードウェイ舞台劇を映画化した、ジーン・サックス監督のロマコメ。

🌵🌼♥️

とても面白かった。秀逸なシチュエーションロマコメ。その場凌ぎでついた1つの嘘がさらなる嘘を呼び、人間関係がどんどん複雑に絡み合っていき、思ってもみなかった方向に話が突き進んでいく。これはスクリューボール・コメディにあたるのか?

この脚本は見事だ!と思って調べてみると、脚本家は『昼下りの情事』『お熱いのがお好き』『アパートの鍵貸します』『あなただけ今晩は』など、多くのビリー・ワイルダー作品を手掛けてきたI・A・L・ダイアモンドだった。よくよく考えてみると、『アパートの鍵貸します』とストーリーの設定がそっくり。

本作がデビュー作となった初々しいゴールディー・ホーンと、大女優の貫禄があるイングリッド・バーグマン、そしていつも通り冴えない中年おじさん役のウォルター・マッソー。

イングリッド・バーグマンのコメディ作品は初めてだった。スウェーデン出身の恋愛に無縁な堅物中年看護師役という設定から既に面白い。ミンクのストールをプレゼントされて恋する乙女に大変貌するシーンや、ナイトクラブで若者に流行りのダンスをノリノリで踊るシーンが笑えた。

映画デビュー作でアカデミー助演女優賞を獲得したゴールディー・ホーン。ツイギースタイルを披露。小枝のようなスラッとした脚にミニ・スカート、ブロンドのショートカット、濃い目のメイクが特徴。

ウォルター・マッソーのぶすっとした表情には、なんとも言えない味がある。

📝マニック・ピクシー・ドリーム・ガール(MPDG)
映画キャラクターの一種。悩める男性の前に現れ、そのエキセントリックさで彼を翻弄しながらも、人生を楽しむことを教える“夢の女の子”。『赤ちゃん教育』のキャサリン・ヘプバーン、『ローマの休日』のオードリー・ヘップバーン、『お熱いのがお好き』のマリリン・モンロー、『アパートの鍵貸します』のシャーリー・マクレーンなどが古典的な代表例。

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