アメリカで生まれなかったことに安堵すべきか、フランス国民の高待遇ぶりを羨むべきか。
西側諸国で唯一、国民皆保険制度のない国、アメリカ。たとえ保険に入っていたとしても、保険会社の難癖によってまともな治療を受けられない国、アメリカ。
しかし、忘れていけないのは、これは彼ら自身が選んだ制度でもあるということ。
「社会主義的」という理由でこの制度を
反対する層が一定数いる。それほど社会主義へのアレルギーが強いのだろうか。
そして一方、医療、教育、子育て、そして長い休暇と、全てにおいて国民が低い負担で恩恵を享受するフランス。
彼らは云う。「政府は国民（のクーデター）を恐れている」
国民自身が政府と戦ってきたから、この権利が得られているのだという。
翻って日本はどうか。かろうじて国民皆保険制度は維持しているものの、このままでは高齢化が進み崩壊する可能性だって否定できない。このままいくと日本では防衛費をＧＤＰ2%に拡大する動きがほとんど議論されないまま通りそうだ。
果たして日本の予算にそんな余裕があるのか。
貧困国ともいわれるキューバの優れた医療制度と、国民の幸せそうな顔が、一つの答えを見せてくれたように思える。
