
全国に40余りある少年院。健全な育成と社会復帰を目的に矯正教育を行う施設だ。そのうちの3か所で行われたラップ・ワークショップ。アルコールや薬物、さまざまな暴力に囲まれ、痛みを痛みと感じられない環境に生まれ育った少年たちが、自らに名前〈MCネーム〉を与え、言葉〈リリック〉に想いを乗せていく。塀の中のラップが届けられたのは、多様な背景を持つ8名の大人たちの〈市民ラップチーム〉。対面できないもどかしさをも超えて応答し合い、ある少年院では、地域住民17名と直接交流し、交わることのないと思えた人生が交差していく。そしてまた別の少年院では犯罪の加害者、被害者、異なる立場の大人たちとの出会いを通してラップを生み出していく。距離や時間を横断しながら呼応〈コール&レスポンス〉する中で、少年たちの言葉、声、まなざしには変化が訪れる。そしてそれは関わる大人たちにとっても同じだった──
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