いわゆる「行って帰ってくる」映画群の一つで、焼肉のためという明確な目的があるため、誰もが楽しめる構成の作品でした。
「家族で焼肉を食べる」という目的はクレヨンしんちゃんの良さがとても活きていて、中盤で出てくる焼肉妄想トリップシーンは本当に最高で、映像的な快楽と終盤への期待を底上げしてくれました。そのシーン以降、自転車チェイス、洗脳マシーン、エンディングに至るまでとにかく楽しくて仕方ありません。
が、序盤に関しては作品冒頭からどうかと思う家父長制やルッキズム、セクシズム、エイジズムにまつわる描写。まさおくんの特攻隊的な扱いの描写等々、気になるシーンが多すぎて楽しめず、時代を感じました。
