
突然、東京で一人暮らしをはじめることになった江川太郎、59歳。初めて見るスカイツリー、回転寿司…太郎の澄んだ目には、すべてが新鮮に映る。まるで40年後の世界へタイムスリップした、現代の浦島”太郎”。それもそのはず、太郎は40年間、地方の精神科病院で社会から離れて暮らしてきた。震災による転院をきっかけに、入院する必要がなかったことが判明したのだ。 そんな太郎をサポートすることになったのが、区役所の福祉課で働く24歳の岬幸太。都会での暮らしに戸惑う太郎に、岬は「やりたいことをリストにしてみては」と提案する。働きたい。海で泳ぎたい。時代劇に出たい。 そして、お母さんに会いたい。太郎のまっすぐすぎる想いに、最初は仕事として付き合っていた岬も、いつしか本気で巻き込まれていく。そんなある日、二人の前に太郎の“空白の40年間”を取材する記者が現れて……。
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